小学6年生
(11~12歳)
成長の個人差が著しく
男女の差も
恋愛感情はさらに大きく差がひらく
男子の「好き」は気持ちを伝えて
終了
女子の「好き」はその先へ何処までも進んで行く
早く家に帰らせて
修学旅行も終わり、バスは無事学校
到着。
帰る私たちにおませ女子5人組が小さなキーホルダーをお土産にくれた。
そこまでが前回のあらすじ。
実はこの時私はピンチな状態だった、
なぜか?
修学旅行という、いつもとは違う日常と緊張から便秘になっていた。
そして昨夜の出来事で帰りのバスは爆睡してしまい、はち切れんばかりの腹痛で目が覚めたのは、
最後のトイレ休憩サービスエリアを出発してすぐのことだった。
お腹を壊しているわけではなく、容量いっぱいで押し出される感じ、気が緩むとモリンと顔を出しそうな勢い。
そこから40分気を引き締めて、おしりも引き締めて頑張った。
やっと学校到着で帰ろうとする時、女子からのお土産タイムがある、それを終えて急いで家に向かう、とその時!
ゆう子だ!!
「ねえねえワニオ、ちょっと
待ってよ」
洋服の袖をつまんでツンツンと
ひっぱった
そのまま学校の隅まで連れていかれる、
「ヤバい、もれる!」
小学6年生にもなってお漏らしとは
シャレにならない。
ゆう子はニコニコした顔でくねくねしながら言う。
「ワニオさ~なんでさ~昨日の夜さ~私たちをかばってくれたの~」
昔のメロドラマで見た光景がそこにはあった、人差し指を私の肩にあてがってグルグル回しながら。
赤らんだ顔はかわいかったが、今の私はそれどころではない、緊急事態だ。
それにかばったのは深い意味などない、寒そうでかわいそうだったから。
それだけ。
ヤバい寒気がしてきた、
ゆう子は指をグルグル回しながら続ける
「ね~もしかして私のこと好きなんじゃない~」
もうダメだ!!
「ゆう子、明日な」と言って私は家にダッシュ、
ゆう子は「も~~」と牛のように叫んでいたが、私も叫びたかった
「漏れる~」
家までは10分ほどの場所、はじめは走ったが、途中からは走るのも無理になり、お尻をぎゅっと締めて内股早歩き!
最大のピンチが訪れる、4車線もある大きな幹線道路を渡らなければならない。
この信号は長い、引っかかると長い。
額には汗が流れる、もうお尻の入り口、いや違う、出口まできている、
「お願い、神様、信号青にして」
ヒーヒーフー、ヒーヒーフー
どっかで覚えた呼吸法。
「お願い信号よ青で待っていてー!!」
4車線の幹線道路、青になるまで長い信号の行方は!
こちらをクリック
おもいっきり赤
立ち止まった瞬間
出口より硬い
モノがこんにちは!
そして歩きだす時にお尻を締める力で
切り落ちる
パンツの中にコロンと
私はウサギになりました!
家のトイレにパンツから一粒出した後、ゆっくり放出しました。あの時の爽快感忘れない。
そしてゆう子に悪いことした
な~と思うのでした。
クリスマスプレゼントはなに?
第二次お胸ツンツン
安心したのは、次の日ゆう子は怒っていなかったこと。
その証拠に、掃除の時間のホウキでお胸ツンツン遊び、めちゃめちゃ楽しそうにホウキで殴り返してきた、「も~やめてよ~」と言いながらも喜んでいる様子。
担任のやじさんにも「おめーは、いいなー」と羨ましいがられた。
ここで1つ内緒の話がある、読者様限定で教えます。
毎度のホウキでお胸ツンツンも
2か月が過ぎ、12月を迎えるころ
ある時、ゆう子が私の耳元に口を手で隠しながら
「ワニオは私のお胸好きなんでしょ、手でさわってもいいよ」
と囁いた。
ビビッて怖くなった私は言いました
「べ、べ、別に好きじゃねーし、お、お、俺、そんなの興味ねーし」
この話くれぐれも内密でお願いします。
クリスマスプレゼント
12月は男女にとって素敵なイベント
クリスマスがある。(家族にもね)
私の家は貧乏だったが、お母さんが必ずケーキを買ってきてくれた、ホールの丸いケーキ。
プレゼントはお金をもらっていたと思う。
そんなクリスマスイブの夕方、汚いおんぼろ平屋アパートにゆう子がやってきた。
私はこのボロアパートを人に見られるのが嫌だったので、男友達にしか教えてないのにゆう子が来た。
どうやら先生に教えてもらったらしい。
今では珍しいガラガラっとスライドして開く木のフレームにモザイクガラスのドア。
ゆう子がトントンと叩く。
私は玄関の外に出て行って話をした
(恥ずかしいからお母さんにバレないように)
こんな汚い家で嫌いになったかなと不安になるが、ゆう子は元気な声で
「はい!これ使ってね」
といって大きなプレゼントをくれた。
ふと横の角を見ると、おませな女子4人の顔が上下に4つ並んで、私と目が合うと一斉に引っ込む。
この時、私はまたも夕方の暗がりが女子をキレイに魅せることに気づく。
ゆう子は、小学生離れした素晴らしいスタイル。ただ顔がかわいくない。
とてもキラキラした目で見つめられて、ドキドキした。
そのままゆう子は帰って行く。その後ろ姿も愛おしくも感じていたのは間違いない。
さすがにお母さんにはバレてしまったが、狭い家のすみっコでゆう子のプレゼントを開けてみた。
中には手作りの体操服を入れる巾着袋が入っていた。
考えてみれば、今使っているのはもうボロボロだ、わかってはいたがお母さんも最後だから買うのはもったいないと言っていたし、私もそんなには気にしてはいなかった。
(私は末っ子なので後がいない)
でも嬉しい、とっても嬉しい。
しかし、お母さんが微妙な顔をしていたのはムカついた。
今ならなんとなく気持ちはわかるが、
水を差すな。
もらったまま洗濯物もせずに
次の日から使う。
恐怖のバレンタインデー
私は、どんどん積極的になるゆう子との距離を保ったまま新年を迎える。
1987年
ハッピーニュー
イヤー
生身の女子は怖い、やたらと2人で会いたがる、女子と2人で遊びに行くって、どこに行くの?
友達と駄菓子屋に行っておでん買って
ブランコで食べる、これが定番。
女子は、ショッピングか、誰かの家に入り浸るか、習い事。
その距離を保ったまま、恐怖のイベント「バレンタインデー」がやってきた。
この時代は、チョコを学校に持ってくるも、受け渡しも自由。
先生たちにも女子は配っていたし、やじさんにいたっては授業中に食べていた。
ただ女子の間で交換はしていなかったと思う(友チョコ)
だいたいの女子は、男子より朝早く学校に行き、好きな男子の机の中に忍ばせた。
ゆう子もそうしてくれれば助かったのだが、ゆう子は違う。
授業中にやたらと小さく折りたたんだ手紙がまわってきた。
放課後、体育館の裏で待ってるね♡私のことどう思っているのか教えてください。
これもどっかの恋愛ドラマで見たような光景だ。
体育館の裏、校舎からは見えないが外の道路からはまる見え状態の場所。
放課後、仕方がないので友達に待っていてもらい体育館の裏に向かう。
金網のフェンスと体育館の隙間3メートルほどのところで、下を向いて立っているゆう子が見えた。
手提げ袋のようなものを胸の前でギュッと抱きしめている。
私が歩いてくるのを気がついているにもかかわらず、下を向いたまま。
さっきまで教室で一緒だったのに、今は緊張感が漂っている。
私の方から声をかけた。
「なに?」
ナニってわかっているけど一応言うよね。
「これ、私が作ったの食べて・・・」
と手提げ袋ごと渡してくれた、どうやら手提げ袋もチョコレートも手作りのようだ。
「あ、ありがとう・・・」
沈黙が流れる・・・・
下を向いていたゆう子がいっぽ私に近づき、潤んだ目をパチクリしてガッツリ見つめて言った。
「返事は?私のことどう思っているの?」
「好きだよ」
と答えたら、きっとこの先大人のようなエッチなことをさせられるかもしれない、そして子供ができちゃって大変な事態になる。
正直に
「身体は好きだけど顔がチョット」
と答えたら、絶対に泣くに決まっている。
考えてもわからないからごまかすことにする。
「ゆう子のことは好きだけ・・・・・
まだ途中なのに、グイグイ近づいてくる、私より背が小さいのに目をウルウルさせながら、顔が近づいてくる!
・・ど、アイツラと遊んでるのも楽しいし、俺はお小遣い少ないから遠くとか行けないし・・・
近づいてくる、ゆう子の顔が近づいてくるどんどん近づいてくるー
・・掃除の時間とか楽しいから・・なんていうか・・好きは好きだけど・・・」
まだ話の途中なのに迫ってくる!
なにこれ!どうするの!ダメダメ!近いよ!
目の前にはゆう子の顔が!!
どうするワニオ!!
こちらをクリックしてください!
走って逃げた
走る時に体育館の角からおませな女子の顔が上下に4つキレイに並んでいるのが見えたが、それどころではない。
友達も置き去りだ。
全力疾走しながらも頭の中では
「ダッセー俺!ダッセー俺!ダッセー俺!」と叫んでいた。
そのままの勢いで家の玄関を開けると、お母さんがすぐに聞いてくる
「どうしたの?その手提げ袋は?」
私はムッとした顔で言った。
「ゆう子にもらったんだよ!」
この言葉が後に事件を招いてしまう
つづく
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