アギャー!
やめてー!
勘弁してください!
車の後部座席から
色白の手が伸びる
引き込む力は
半端じゃない
まさに
ブラックホール!!
工場日記
工場
そこは閉鎖された空間
世の中とは隔離されたガラパゴス
そこに生息する人間たちには
さまざまな生き様がある
そんなお話
お局様(おつぼねさま)とは
もともとは職場を取り仕切っている中年女性を指す言葉。現在では「意地が悪く」「口うるさい」女性社員を侮蔑する言葉として、「お局様」が用いられるようになっている。
後部座席
つい最近の出来事。
ここは、和食レストランの一階駐車場(二階が店舗)、夜も10時過ぎ。
他のお客さんの迷惑もなんのその、べろんべろんに酔った女性が車の後部座席で騒いでいる。
「ワニオ呼べ!!どこいったワニオ!!」
後輩たちが困った様子で私に言った、「与田さんが呼んでいます」
「ワニオさんがこないと収拾がつかないのでお願いします」
隠れていた、ヤバそうだったから。
はじめに決めていた後輩の送りお車要因に任せて、フェードアウトしようと思っていたのに。
私が車に近づくと、気をつかって後ろの窓を開ける運転手後輩。
お酒の匂いとフェロモンの匂いをプンプンさせて、一気に私の腕をホールド、
食べられるー、血肉に飢えたゾンビだ、ゾンビ!ウオーキングデッドの世界。
私の腕を、これまた見事なお胸に挟み込み、トゥルントゥルンのタラコ唇をとんがらせた!
アギャー!
やめてー、勘弁してください!
これが、お局様最後の聖戦。(お局様62歳)
お局様との出会い
時は1995年、私が入社一年目(21歳)の春。
当時は営業本社が東京にあり、工場は千葉と離れた場所にあった。
工場に女性は事務所のおばちゃんが2人いるだけで、後は男ばかりの職場。
本社には男性営業と営業事務の若い女性が数人いる、その中に与田さんはいた。
その頃から女性陣トップの存在。
私が21歳、与田さんは36歳、そうです15歳差のおねえたまなのです。
本社との交流は、年に3回。春と年末の飲み会、社員旅行だけだった。
ボーリング大会
入社して初めての合同親睦会、緊張していた。
先輩の車に乗せられ、本社と工場の間にある場所、お食事処や、ボウリング、ビリヤード、カラオケ、ゲームセンターなどが入った複合ビルに連れていかれた。
今でいうラウンドワンのようなところ。
\青春はラウンドワンにあり/
まずはボウリング大会からだった。すでに組みわけも決まっていて、言われるままに座席につく。
なんとなしに工場の若手に気をつかってなのだろ、本社女性と隣り合わせだ。
女性陣と私は初対面なので、挨拶のみで黙っていたが先輩たちは面識があるらしく、楽しげに話をしていた。
女性陣とは、与田さん率いる二十代前半女性が3人。(ぱっと見、姉さんを慕う女子たち)
こちらも私と一つ年上の先輩が3人。(友達のように仲の良い先輩)
ボウリング大会が始まる!
男4人は与田さんのプレーにくぎづけ!!
いや、会場の男性全員くぎづけ。
なぜか??
ボーリングの玉より
大きな
大きな
お胸だから!!!
何ポンドなの?
15ポンド(6,804g)?
重いね!
それは重いね
しかも、時代はチビT。
\チビすぎるだろ/
Tシャツがチビなのではなく、お胸がデカなのだ!
丸首のはずがびろんびろんに伸びきってヘンリーネックのようになっているし、下手したらブラからチチ出のヘンリーネックからブラチチ見えてのと、サッパリ訳わからない状態になっている!魔法だ、魔法にかけられた。魅惑の魔法。
そこへきて、めちゃくちゃボウリングが下手ときている。
誰ですか、ストライクとってぴょんぴょん跳ねる姿を想像したのは、はしたない。
安心してください!ガーターの度に地団駄踏んで飛んでおります。縄跳びです。エア縄跳び。
イケナイ!
お胸の話で、終わってしまう。
やはり神様はいる、ちゃんとバランスをとるためにいる。
お顔でバランスをとったらしい。
なんでこんなにもドンピシャな画像があるのでしょうか?
まんま
テヤテヤの油を塗りたくったような肌に、つぶらな瞳を最大限に装飾し、イソギンチャクのような唇が少し歪んでついている。
この画像と出会った時には鳥肌が立って、気づいた時にはポチッてた。
与田さんのボーリングは、ボーリングではなく、
ショー!
後楽園ゆうえんちでやっている戦隊ものと一緒、アクションショー!!
もう自分のプレーなんてどうでもいい、ホイッと投げて、すぐに座り与田さん凝視。
飲み会
与田さんに圧倒されながらボーリングは終了。
優勝は与田さん。
後から聞いた話では、幹事に色仕掛けで、とんでもない数のハンデをもらったようです。まあいいか。
下の階にいき、中華料理屋さんで親睦会が始まった。
丸テーブルがぎゅうぎゅうに並ぶ狭い個室。
与田さんとは違うテーブルで、工場の若手だけ。
私以外の人たちは与田さんとは面識があるので、それなりにお話をしていたが、私は初対面だったのもあり、まだ挨拶しかしていなかった。
でも視線はビンビン感じる、与田さんの視線ビーム。
会も進むと、女性陣はお酌に回る、もちろん若手にはこないのだが、狭い私の後ろをやたらと与田さんが通るのだ、もっと通れる所があるのに。
そのつど、私の後ろ頭にボーリング玉が当たる。飲み物を飲んでる時でもお構いなしに。
私はまだ、たいしてお酒も飲めない若輩者だったので、頭をボンボン揺らされて、グロッキー状態。
私の隣に座っていた先輩がトイレに立った、その一瞬の隙を見逃さず、
与田さんが勢い良くズドンと座る、お胸はなんバウンドしたかわからないくらい揺れた。
あなたイケメンねー
ジョニー・デップに似てるわよ
与田さん!
誰っすか?ジョニー・デップって
先に言っておくけど、うちの若い子には手を出さないでよ
は、はい!
この頃は、ホントにジョニー・デップを知らなかったが、後にパイレーツオブカリビアンで知ることになる。
まだまだうぶな私、与田さんの話す距離が近いことにビビりまくり、しかも、しかもだ!
話す時に、必ず私の膝に片手を置く、ボディータッチ!胸の鼓動がとまらない。これが大人の女というものか。
ビリヤード
酔っ払いばかりの苦痛な宴会も終わり、ジジイたちは二次会へなだれ込むが、私と一つ上の先輩3人は、ビリヤードをすることになった。
また上の階に戻り、ワンフロアすべてビリヤードができる広いところへ移動。
やっと会社の上司もいなくなり、仲の良い先輩とリラックスお遊びモードでほっと一息、ジュースを買いに販売機に行くと!
そこには、エレベーターではなく、階段を上ってきた与田さんが。
あんたたち!
あたしもビリヤードやりたかったのよ
誘いなさいよ!バカ
てことは、女の子たちも一緒で、みんな合コン気分でビリヤードだー!
あの子たちはガキなの!危ないから電車で帰らせたからね!
あたしだけよ
えっ・・・・・・
ガキって、社会人でしょ、しかもまだ8時だよ!
すぐにわかった、この人はチヤホヤされたいんだと。
私にはわかる、男子校だったのでわかる。
男ばかりの中に女性が1人だと、どんなにブスでもデブでもキレイに見える。
男の先生にまぎれてババア先生がいると好きになるバカなやつが必ずいる。きっと容姿ではなく、母性に惹かれるのだろう。いや違う、消去法だろう、選ぶ余地なし。
感の良い人はすでにお気づきだろう。与田さんの作戦が!
びろんびろんに伸びた丸首からブラ&チチ上がはみだし、ビリヤード台に突っ伏し、棒を指の間でスコスコして、玉をキュンッとする。
ビリヤード台に突っ伏して?違うな表現が違う。
ビリヤード台に大きなお餅を2個置いてから打つ!うんこれだ!
ボウリングに続いてこれも下手、いや作戦でしょ、男を虜にする作戦、こうやって生きてきたのだと思う。知らんけど。
スコンッと空振りするたびに、イソギンチャクの口を尖らせほっぺを膨らませる、そしてつぶらな瞳の上についている海ぶどうのようなまつげをギュッと閉じて、顔を左右に小刻みにフル。
その振動がお胸に届く頃には反動がデカくなり、大きく揺れる。
男たちも揺れる。
もちろん、打ち終わると棒を胸の谷間に挟むよね。
そこから、与田さんの恐ろしさを知ることになる。
男ってさなんであたしのことジロジロ見るの?サッパリわからないあたしはね静かにおとなしくしていたいのにみんな寄ってくるのよなんでなの?なんか男って嫌あたしの声もねエロいっていうしね唇もエロいんだってよまいっちゃう歳もね二十代ですかっていわれるしなんでだろ肌?肌かな肌なんか何にもしていないお水でジャブジャブ洗うだけお化粧だってほとんどしていないんだからそれでも若く見られるんだもんまいっちゃうねえねえあたしってそんなにエロく見えるのかな?ぜんぜんエロくないでしょ!エロくないよね?あんたたちもすごいあたしのこと見ているけどエロイ目で見ているんでしょ!
この全文誰がちゃんと読むのか、読んだあなたは素晴らしい人格者です。
適当に打っては、ずっとこの話。
私は気づいた、この話の中にエロというキーワードを!
与田さんって、マジ、エロいっすよね!!
エロイ!!
ビンゴ
この言葉を待っていたのか!
やっぱりあんたたちもそう思うのね
まいっちゃう~なんでだろ~
わかんな~い
大喜び!テッカテカに笑ってご機嫌さんです。
この後2時間、この会話のループ、どんだけ同じことを繰り返すのか、ひたすら適当に玉をコンッと打っては棒を胸に挟みこの話。嫌気のさしているわれわれをまったく気にもせず、エロいエロくないの繰り返し。
なぜエロいといわれることに喜びを感じるのか、謎?
ビリヤード後、先輩の車で与田さんを家まで送る。もちろんみんなで一緒に。
車の中でも、エロいエロくない話のリピートを聞かされた。苦痛だったけど、楽しかったことは間違いない。お胸のおかげだ。
与田さんの家は東京下町の街道沿い、最後にもうひとつ困ったことに、車をなかなか降りない。
周りの車に迷惑なのに、エロいエロくないの話をやめてはくれなかった。
やっとの思いで降ろした後、コンビニによって、コーヒーとシュークリームを買って一息つく。
疲れた。
これが、お局様与田さんとの出会い。
この何年か後に東京本社が千葉工場の敷地内に新設されて、同じ場所に通うことになる。
そこで新たな出来事に巻き込まれてしまうワニオだった。
つづく
追記
与田さんって、結婚されているんですか?
あたし~
あたしのこと知りたいの~
独身よ~ひとりよ!
バツイチシングルマザーだと聞いたのは数年後のことでした。
昭和レトログッズ
本物は高くてなかなか手が出ませんがミニサイズなら大丈夫
大人なら出来ます
ガチャガチャフルコンプ
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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コメント
コメント一覧 (2件)
いますね~お局様。そして勘違いな女性。逆に羨ましい。自身があるって事ですからね。周囲の男性は困りますね。同じ職場じゃなかったらそのままスルーでいいけど職場の人なら無視するわけにはいかないし。一つ言えばさみしかったんですかね。バツイチシングルマザーの心の寄り所が欲しかったのかもしれません。私なら絶対職場の男性には絡まない。仕事しずらいですよ~。
めめ様コメントありがとうございます。
お局様は自信満々でございます。みなさい、このプロポーション!ばりの服装でした。どうも若い男子がお好きなようで、私以外にもかなり絡んでいたようです。めめさんの言う通り同じ職場で絡んでしまうとその後が・・・ですね。