にらみ合う2人の
女性!!
営業事務 与田さん
VS
工場事務 小森さん
凍りつく飲み会の席
お局様与田さんの得意技
「ハイ、あ~ん❤」
自分の直箸でいろいろな男性のお口に放り込む!!
男の食する姿にご満悦の与田さん
小森さんの陰で付き合っている彼氏が(営業社員)
与田さんの餌食になっては争いも仕方がない。
あなたたち
あたしのお箸で食べたいんでしょ!
ワニオさんどうなの?
直箸なんて汚いわよ!
やめなさいよ
そんなこと!
ワニちゃんそうでしょ?
困ったオヤジ連中は私に押し付けた!
「ワニオに聞いてみな!」
\お局様シリーズ前回の話はこちら/
(続) 飲み会
いや、待ってよ!私にフルなよ!
嫌だよね、みんな嫌だよ、でも与田さんが嬉しそうだし、それを断ったらご機嫌斜めになっちゃうから我慢しているんだよね。
ホントに喜んでいるジジイもいるのか?
百歩譲って与田さんだけの直箸ならまだしも、おっさんの後に連続できちゃったら、おっさんと間接キッスだ。
嫌に決まっている。
現在、長男二十歳
実際に虫歯にはなったことがない!
歯石などのメンテナンスで歯医者さんには行くがそれ以外の治療はないから本当なのかも。
あくまでも個人の感想です
与田さん!
人の虫歯菌ってうつるんだってよ
最近、育児の本で読んだの、それでさ、うちは奥さんも俺も子供にチューもしないし口移しもやめてんの。
なんか愛情がないみたいだけどね、それで生涯の治療費がすごいかわるんだって!
だから直はやめたほうがいいかも!
与田さんが虫歯になったら困るもん!
こんな話では納得いかないだろうなぁ~と思いきや!
えー!!
何よそれ
親の愛情なんだから口移しは!
かたいものはあんぎあんぎしてね、ふやかしてから赤ちゃんに食べさせるのよ。今の若い人はダメね!
なに、今の育児ってそうなの?
私の時はそんな話なかったわよ?
なんか冷たい育児じゃん!
アレ!!与田さんこの前は独身って言っていたけどな、まあ子供いてもおかしくはないけど。
どうにかごまかせた!!
始まってしまいました。
与田さん、小森さんによる、私の育児のダメ出しとレクチャー。
よりも、与田さん、小森さんの育児話が意気投合して楽しく飲みだしたのはよかった。
定年のおっさんは静かに帰って行ったけど。
最後はママ友の悪口で終了。
フー、どうなるかと思った。
狙われたお局様
工場に移動となったヤバイおやじがいる。
このおやじは元々、工場事務所勤務、配車係という部署にいた、簡単に言うと運送の手配だ。
なぜ移動になったのか?
通称 よねじい(米本&じいさんの略)与田さんより少し年上のおっさん
独身一人暮らし、離婚歴アリ、子供なし
趣味はパチンコ、競馬
毎週、洗濯物を年老いた母親の元へ持っていき洗ってもらう
自炊はせずすべて外食、行きつけのラーメン屋
頭はハゲ散らかり、ひょろひょろだけどビール腹
歯がボロボロ(息臭い)
大したことできないのに偉そう
あんちゃん、生意気言ってんじゃねーよ
ストーカー事件
このおやじ、女性はすべて自分のものだと思う癖がある。
まったく付き合ってもない女性が男と話をしている姿を見ると、ものすごいやきもちをやく。その睨むさまったら、犬がグルグルグルグルと威嚇する時みたく鼻と眉間の間をしわくちゃにするほどだ。腕を組んで。
ヤバイ癖だ!
ある日、工場事務(同じ室内)のおばさんから工場長にクレームが入った!
どうもこのおやじ、おばさんの住んでいる団地のまえに車をとめてずっと見ているという。
本人に確認しても、そんなことはしていないとしらばっくれるばかり、でも車のナンバーを見ればわかる。つけまわしてストーカーをしていたらしい。
おばさんはそのまま辞めてしまった。
そんなことが続いたために事務所から追い出され、工場勤務となる。
そこに本社が同じ敷地に移転となり、与田さんが現れた。すでに工場勤務となっていたおやじの目にも与田さんはふれる。
そうだ、5時の帰り支度の車出し、私のバイクの横を通り過ぎる前に、このよねじいの車の前も通るのだ。
よねじいは会社にくるのが最後のため、車は先頭に置いてあるから必ず与田さんはそこを通らなければならない。
そこに、緻密に計算されたお胸揺らし走りだもん、与田さんまずい!まずいよ!
案の定ロックオンされてしまった!(与田さんは、よねじいの癖を知らない)
よねじいは毎日のように車の窓を開けて与田さんが通るのを待つようになった、そして、お菓子やチョコレート(パチンコの景品)などを渡す。
何も知らない与田さん、与田さんも全ての男はみんな自分のことが好きだと思っている人だからややこしい。
ねえちゃんよー
これ食うかぁ~
うんめ~ぞ~!あ~
ハイハイ
あたしに食べてほしいの~
いいわよ~、仕方ないわね~
あちゃ~与田さんダメだって
そんなこと言ったら!!
まずいよ・・・
よねじいはエスカレートしていく!
次は車を出した後だ、普通は着替えてそれぞれに帰っていくが、よねじいは与田さんが着替えて出てくるのを待つようになる。
ねえちゃんよ~飯でも食うか~
おごってやるぞ~
うんまい店知ってんだい!
あらごめんなさ~い
あたし、若い子たちを駅まで乗せるから
またね!
与田さんは基本的にジジイには興味がない、自分もババアだが若い男が好きだ。
そこもエスカレートしていく。
わけーの降ろしたら戻って来いよ!
おい!
今日はいいじゃね~かよ!!
わけーのはバスで帰らせろよ!!
こいよ!!
ねえちゃんよ
なに調子に乗ってんだよブス!!
・・・・・・・
あわあわ・・・
初めからいい顔するからだよ!
だって、散々色気だして、おいしいおいしいもっともっとっていっていたじゃん
でもこれはマジでやばいぞ!!
そしてこうなる!
与田さんが車の横を通り過ぎる時に、よねじいは車の中から罵倒をあびせるようになった!
車の窓を閉めたまま中で叫んでいる、これが何とも怖い。
ガーガーガーっとなにを言っているのか分からないが、与田さんを睨みつける様は犯罪だ!
さすがの与田さんも怖がってはいたが、自分の車にいかなくてはならないので通るしかない。
工場の間で噂にはなっていたが、与田さんもその気にさせたのだから自業自得的な見解で誰も相手にしなかった。
与田さんが怖がって元気がなくなると共にお胸も揺れなくなる、その姿が切なく見えてきてしまったんだ私には。
顔もお胸も下を向いて、忍者のように忍び足でササササッと通り過ぎる。バルンバルンの与田さんが影を潜めた。
その姿が私にはとても寂しくて。
やっぱり
お局様は元気じゃないとつまらない!
きっかけはあった!
ある日、工場で車通勤の若手が体調不良になった。駐車場は一列に並んでいるため帰るやつの前の車は移動する。
その時だった。
工場事務所前によねじいが一旦停車、その向こう正面に与田さんが駐車。
私は、みんなが安全に移動できるように工場の外にいた、そこで、よねじいの酷い怒号を聞いてしまった!
窓を閉め切って中で怒鳴り散らす
おやじ!!
気持ち悪い
オイ!ババアーー何やっているんだよ!コラ!ブス!
もたくさ車だしやがってよ!
ババア!オイ!ババア!あーー!!ブスがよ!
このおやじ完全に頭おかしい!!
こんなひどい状況を黙ってみていられないよ!!
助ける
勘違い
きっとよねじいにやめろと言っても聞かないだろう。
どうしよう?
考えたのは、車のとめる場所を変えること。
現場を見たそのあしで、当時の工場長のもとへいき、事の説明と与田さんの車の置き場所変更を打診。それでもなかなか動かない工場長。
これはマジ、シャレにならないですよ!
最近はストーカーに刺される事件があるじゃないですか!
俺はちゃんと報告したので、何かあったら工場長の責任ですからね。覚えておいてくださいね。
なかば、脅し!!
ビビった工場長、「わかった」と言ってお前に任せると。
また俺かよ!
みんなが車を置いている正反対の場所、そして営業事務出入り口から近い場所に置き場所を確保した。
その後、社長に話を通して、営業上層部にも話をして回った、もちろん工場の車通勤の奴らにも説明(そうしないと、なぜ与田さんだけビップ待遇でずるいと始まるからだ)
最後に、工場長には、しっかりよねじいに注意をするようにお願いしてと、駆け回った。
与田さん!!
もう大丈夫だよ
あしたからこっちにとめなよ!
話はぜんぶまとめたから安心して
よねじいも、工場長に注意されて、あからさまにはやらなくはなったが、与田さんを見かけては、エサを横取りされた野良犬のようにグルグルっと唸っている。
それでも、接することが少なくなった与田さんは元気になっていった。
わ、わ、ワニオさん
あたしのために・・・
そこまでしてくれたのね・・・
あ・り・が・と・う❤❤❤
ハートが
いっぱい見えたけど
勘違いだよね
勘違いではなかった!!
次の日から、仕事中にも拘わらず会社携帯に与田さんからラブメールがガンガン届くようになる!
工場と営業事務は接することはないのに。
好きな食べ物は何?
好きな飲みものは何?
何か悩みはある?
困ったら何でも言って!
飲みにいこう!
こちとら、現場仕事中だっつうの!
しかも毎週のように栄養ドリンクの差し入れが。
栄養ドリンク・・・、与田さんの若い奴はこれ買ってあげれば喜ぶ的なところが、なんだか憎めなくて、ありがたく同僚と分けて飲んでいた。
\これはド定番/
\これ初めて見た/
\最強バージョンか!/
残業の夜
夏の終わりの頃。
仕事も忙しく残業が続いていた。与田さんの栄養ドリンクをありがたく飲みながらの日々。
もちろん工場が忙しいと営業も忙しい、与田さんも残業している。
工場の残業はマックス夜8時までとなっている、営業はもっと遅くなることもあるようだが、工場は体力の問題もあるので強制的に終わる。
8時もまわりくたくたで手を洗っていた。(汗臭い)
会社携帯が鳴った!!こんな時間に鳴ることはないのに!
与田さんだ!!
ワニオさん
まだいるの~
もうくたくたで帰るところですよ
大変なのよ~トラブルで~
部長が呼んでいるの!
ワニオさん、すぐきて~
疲れているのにめんどくさいけど
部長じゃあ仕方ないか・・・
営業事務は建屋の二階にある。
そこまでの階段は静かで誰もいない空間が・・・
階段の踊り場にはドラマがある
そこは誰にも気づかれない
ラビリンス
危険でエロチックな空間
疲れてしょぼしょぼした目で階段を上がる、下を向きながら。
踊り場をまわり上がろうとした時に人影が!
与田さん
制服じゃないの?
もう私服に着替えたの?
そんなにお肌を露出して
どうしたの
ビックリするよ
朝一と同じくらいのバッチリ化粧に
お願いだから
やめてね
\こんなん出ました/
/これは噓\
通せんぼ!!
このかっこで通せんぼ!!
トラブルって何ですかね!
部長が呼んでいるって、
もしかしたらクレームかな?
まって!
ワニオさん
待ってよ
部長はもういないわよ
えっ!!
与田さんは私より、二つ三つ上の階段で顔の位置は同じ・・・
指先で、私の肩をくねくね・・・
これは、もしかして昭和初期の女の照れ方&口づけのまえぶれ!?
テッカテカの唇を・・・
目をつぶった・・・
そこにはこんな光景が・・・
わーーー!!!
わーーー!!!
わーーー!!!
逃げろ!!
逃げるんだ!!
ワニオー!!
こんなにも必死になって逃げたのはいつぶりだろうか!
階段も三段跳びだ!足首やっちゃうところだったが、無事、更衣室にたどり着いた。
怖かった、ホントに怖かった。
誰にも話せない秘密の夜。
夏の出来事でした。
お局様フォーエバー
与田さんは追ってはこなかった。
一瞬寂し気な目を見たのは確かだけど。
あのまま食べられていたらどうなってしまったんだろうか?
次の日、また携帯が鳴った!!メールだ
「昨日は、噓をついて
ごめんなさい」
それが与田さんから
最後のメールだった。
お局様、会社の女性陣をまとめて仕事を教え、時に厳しく、時には人生の相談に乗り若い女性陣を引き連れ先頭を走ってきた。そんな時代だった。
しかし、時代は変わり与田さんも歳をとる。
「あの人、言うことがいつも違うんです」「説教がしつこいんです」「男に媚びるところがキモイ」散々陰で言われるようになり、嫌われて定年を迎える。
仲間うちで最後は盛大に送別会をひらいた。集まったのは工場の人だけだったが与田さんは喜んでくれた。
みんなでお金を出し合って渡したプレゼントは、
花束とハズキルーペ。
\そして前編へとつながる/
完
追伸
与田さんが定年を迎えた後、工場のやつが見かけたらしい。
車を大きな交差点にとめて、タバコの自販機でタバコを二箱買っているところを。
車の中には、同じ年くらいのジジイを乗せて・・・
タバコでジジイのご機嫌とりかぁ~・・・
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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コメント
コメント一覧 (2件)
今回も与田さん、強烈でしたね。女性の人生について考えさせられました。男性に媚びていく人生。それはそれでありなのかと。与田さんがそれで幸せならいいです。周りに迷惑をかけない程度に。年を取ってもまだ自分はもてると勘違いする当たりは流石ですね。与田さんはたぶん若い頃それなりにちやほやされた時期もあったんでしょうね。その名残でしょうか。男性に依存する人生 自分の楽しみを見つけて生きがいを見つける人生。私は後者を選びますね。それぞれの人生があっていいと思います。
今回も楽しく拝見しました。これからもブログ楽しみにしています。頑張ってください。 めめ
めめ様コメントありがとうございます。若い頃はかなりブイブイいわせていた様子、自信満々にターゲットは落としてみせると言っておりました。
あくまでも若い頃の話ですが、年齢とともにシフトチェンジができなかったのかなぁ。私もめめさんのような生きがいのある人生でいたい。
応援ありがとうございます、頑張ります。