副工場長のワニオです。
私は、20人働く工場の管理、運営全てを任されてます。
20人と決して多くはないこの工場にも複雑な人間模様があるんです。
この記事では、工場で起こってしまったいじめについてお話をしたいと思います。
登場人物
- 加害者
切断機械メインオペレーター、40歳、勤続15年、とてもせっかちな性格、作業生産能力は高い - 被害者
切断機械サブオペレーター、38歳、勤続17年、おっとりとした性格で指示待ち族、穏やかなので先輩後輩誰からも好かれる、作業に関して自発的行動はできないが、指示には従順でいつも一生懸命。 - ワニオ
私、副工場長です
シュチュエーション
切断機械1台に、基本3人体制です。
切断母材から製品をどのように切ってどの順番で進めていくか、その部署の管理をするのがメインオペレーターです。
そのメインオペレーターを支えるのがサブです、メインの向かいに立ち指示を受けた事柄をします、切断母材をコンベアに流したり、メジャー(巻尺)で寸法を測ったり、簡単に言えばメインの助手という感じです。
そして、切断後の後ろに流れてくる製品を積み上げる作業員です。
- クレーンで切断母材を機械にセット
- メインオペレーターにより切断寸法のセット
- メインオペレーターとサブによりセットアップ寸法の確認する
- メインオペレーターがフットスイッチ踏み込みで切断開始
- 後ろコンベアーに流れて1作業終了
(コンベアー操作はすべてサブによる操作)
いじめの始まり
始まりは、2年に1度の編成替えです。人数が多いわけではないので大きくは移動できないのですが、メインオペレーターはそのままに、サブや製品積み係の部署を移動します。
だいたい初めは新しいパートナーということであ互いに気を遣ってうまくはいくんですよね。
3ヶ月です!ここから慣れてくるとそれぞれの我がでてきます。
私の元へメインがやって来ました。
メイン「ワニオさん!あいつ遅いんですけど!全ての動作が遅いんですよ!」
ワニオ「まだ慣れてないから、もう少し様子見で」
メインはまだ笑いながら冗談まじりでした。
3日後
メイン「あいつ俺の足引っ張るんですよ!俺の仕事はもっと早いのに、あいつのせいで遅くなっているんですよ!サブ替えてくださいよ!」
ワニオ「まだ3か月だよ!彼を見限るのはまだ早いだろ!そうそう人数がいるわけじゃないから、うまくやってくれよ!」
私は、少しイラつきながらもできるだけ優しくお願いをしました。
私は、自分の部署作業をしながらも様子を窺っていました。
だんだんエスカレート
私がサブを変えてくれとの要求を受けなかったことによりサブ本人へ当たるようになっていってしまいました。
メイン「お前俺より給料高いんだからもっと動けよ!」
サブ「はっ、はい・・・・」
もともとの2人の関係は、サブが年下だけど先輩、メインは年上だけど後輩、部署的な地位も上なんですが、入社時期が近くお互いパチンコなどもしていて仲は良い方だと思ってました。
たまに私の所にやってきては
メイン「あいつ鶏ですよ!いや~それ以下です!3ぽ歩く前にもうさっきのこと忘れるんですよ!マジ馬鹿なんです!」
板を切断する時には、板の2辺を切ったりするときがあって、その2辺を切ったのにもう一度回そうとしたり、切り終わった辺をまた切ろうとしたりと、まあうっかりミスという感じです。
それがメインには許せない、その時間がもったいないと言うんです。
もちろんサブはわざとやるような人間ではなく、真剣に間違えてるんです。
メイン「ワニオさん、もうあいつ歩いてるの見るだけでムカつくんですよ!」
ワニオ「サブだって、一生懸命頑張ってるよ!私も気にしてみてるけど頑張ってるよ」
メイン「なんで俺より仕事できないのに給料高いんですか?」
ワニオ「あいつの問題もあるけど、メインだってしっかりとサブが動けるように指示してやればいいんじゃないか!」
私の怒りもギリギリです。
ワニオ「人はみんな、育った環境も違うし、骨格も違う、学歴も違えば歩くスピードも違うんだよ!自分の尺度だけで物事を判断するなよ!私は、板切るスピードが速いからって仕事ができるとは思わないぞ!私から見れば人の文句も言わず一生懸命に職務についてるサブの方が出来る様にみえるけどな!」
この時までもサブは誰にも愚痴をいわずに頑張ってます。
私の言葉が悪い方向に向けてしまったのかもしれません。
わかりましたよ
ワニオさん
あいつがいなくなれば
他のサブをつけてくれるんですね
とことん追い込みますから
辞めるまで
追い込みますから
それは
私が許しませんよ
続く
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