とことん追い込んで辞めさせてやる!
そのようなことが許されるわけがありません、私は作業が遅くなってもかまわないからイライラせず雑談でもしながら仕事しなさい。
と今の段階ではなだめることしかできませんでした。
しかし最悪のパターンを考えて編成の組み直しも視野には入れていましたが。
更にエスカレート
私はサブを呼び出してメインに気づかれないように影で話を聴きました。
ワニオ「どうした、大丈夫なのか」
サブ「僕が悪いんです、全部僕が遅いのが悪いんです。メインは悪くないんです」
ワニオ「そんなことはないよ、私はサブが一生懸命やっているのはわかっているよ。だから辛くなる前に私に相談しろよ」
サブ「はい・・・・」
この間一週間ほどです、気に入らなくなるとドンドンエスカレートしていきます。
サブに対する毎日の怒鳴り行為は続きますが、それにまして工場内の人々へサブのできなさ加減を言いふらしが始まります。
メイン「あいつは馬鹿だから面倒がみれないよ」
「俺は仕事できるのに、あいつが足引っ張るんだよ」
「あいつのせいで俺はストレスがたまってメンタルやられそうだよ」
(どうもメインにとっては本気でサブに悩まされて、自分がうつ病になってしまうんではないかと心配している)
まわりもメインがサブへの暴力的な言動を見て知っているので、かかわりたくないと思うのでしょうか、聞くだけ聞いてスルーになります。
もちろん裏ではサブに「大丈夫なの?」と気は使いますが、サブ自体が何も言わないのでどうしょうもない状態です。
サブの顔が曇っていき孤立していってます。誰にも相談することなく自ら孤立していっているのです。
もちろん私は、目を離してはいません!
メインは毎日私の所にきては、サブの細かいミスの報告です一日に何回もです、私はその度に穏やかに接するようにと言ってきましたが!
いじめ内容変更
ある時から私の所で言う内容がサブの細かいミスから変わったんです。
その内容とは
メイン「ワニオさん、わかりましたよ!これ見てください!」
若年性アルツハイマー
若年性アルツハイマーとは18~64歳までに発症するアルツハイマー型の認知症です。
特徴としては仕事上でのミスや仕事関係者の名前を忘れるなどの日常業務で発覚することが多い。また、話をうまく合わせるなどで他者に気づかれにくいため。集中力不足と勘違いされて終わることもある。
メインもサブのできなさに悩んでいて探し当てたネット記事です。
メイン「ワニオさん、あいつ病気なんです!若年性アルツハイマーという病気なんです!
ワニオさん、あいつに病院に行くように言ってもらえませんか?会社命令で病院に行かせてください」
ワニオ「そこまでじゃないだろ、ミスは誰にでもあるし、ましてや社員の名前は言えてるだろ」
メインはもう本気で病気だと思い込み、サブにも事あるごとに病院に検査に行けと、しつこく言っているみたいです。
人間の集団とは不思議なものでそのイジメ行為に、まわりも便乗していってしまうんです。
メインをわざと煽ってみたり、サブがミスを出やすくなるようなトラップ的なものを仕込んでみたりと、一瞬で、集団VSサブ1人という構図が出来上がってしまいます。
まわりも単独では大人しく、そのような事をする人たちではないのが怖い。
サブはもう誰の顔も見られない状態になってました。
限界です
私は限界を感じてました。
心配している周りからも、どうにかしてあげて下さいという声も出始めていました。
そんな時
サブ「ワニオさん、会社辞めようと思います」
サブ「僕はこの会社に居てはイケナイ人間なんです、みんなに迷惑がかかりますし、生産能力も悪くなって会社を潰してしまう人間なんです。仕事は嫌いではないのですが、ここには居てはイケナイ人間なんです。病院で脳の検査もしてきます」
毎日ネガティブな事を言われ続けて洗脳されてしまったように、全ての自信を無くし自分は存在してはいけない人間だと。
私は心から後悔しました、わかっていながらもギリギリの人員配置を理由にそのままどうにかしようと思っていたことを。
ごめんなサブ
君はこの会社に必要な人間なんだよ
私にも必要な人間なんだよ
この世界に必要のない人間などいないんだよ
悪いのはサブでも
メインでもない
私なのだから
必ず助けるから私に
任せてくれるか
私はすぐに全ての編成を精査して、私の下の責任者と信頼できる部下を集めてミーティングを開きました。
- サブの心のケア
- できる限り作業効率を下げない体制
- メインと組める人材
もちろんサブの心のケアが第一です!
私の考えた構図に、彼らの綿密なアドバイスを加えて、最低限のマイナーチェンジ
ができました。
もう1つの問題
次の問題は新編成の発表の仕方です。
一見悪いのはメインなのですが、彼は彼なりに真剣に悩み、解決するためにもがいています。ただ自分しか見えてないだけなんです。
テレビドラマなどで描く方向を変えたらメインが被害者になり得るぐらいに彼には悪気がないのです、純粋に自分の気持ちのままにやっているだけなのです。
それにこの後もこの狭い工場での社会人生活は続くので、メインとは一生組みたくない人が出てもいけないし、駄々こねれば簡単に部署を変えると思われてもよくないし、サブの奴だけ特別扱い感が出てもいけないし・・・
結果 部署ごとの作業能力バランス構築ミスという、私が初めの編成の人員能力の分散方法に問題があり、工場内の機械作業の部門間製品制作に差ができてしまったということです。
朝の朝礼で私がみんなに謝罪をし、メインはそのままのサブを他部署と交換(信頼のおける責任者の元)することで工場内の作業バランスを整えさせてほしい。とお願いベースでの発表となりました。
まとめ
- きっかけは編成替え
- いじめを与えている認識なし
- 自分を責め相談なし
- 始まりはメインと作業スピードの差
- ネット情報による間違った認識
- 人間の集団行動の原理
- 上司の問題認識の甘さ
この対策は正しかったのか?
この後、サブは優しい責任者の元、徐々に回復していき笑顔を取り戻しました。
しかしメインの方はと言いますと!
次のターゲットに走って行ってしまったのです。
そのお話はまた次の機会にしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
コメント一覧 (3件)
どの職場でもこのような問題が
ありますね。
本当に困ったものです。
因果応報と言う言葉がありますが・・・。
しろはむさんコメントありがとうございます。これは人間の性なんですかねぇ。我々だけでも正義に生きましょう!
どの職場にも大なり小なり存在する他人を攻撃することで自分の存在を確立している人。
関わらないのか1番良いのですが…。中小企業の離職率が高い一因でもあります。支店ある企業だと異動に次ぐ異動でたらい回しですよね。