許せなかっただけ
一生懸命に頑張っている人を
笑いものにするやつらが
好きだからかばったんじゃない
そのことが許せなかっただけ
ごめんね
違うんだよ
スイッチを入れてしまった男子
スイッチが入ってしまった女子
そんなお話です
\前回のお話はこちら/
先生とケンカ (中学1年)
音読の授業中、先生とケンカをしている俺!
極度の緊張で震えて本が読めないネネに、ごちゃごちゃ強要するからこうなった。
もともと俺がこの先生を舐めていたこともあるが。(このおばさん先生嫌い)
先生はネネの席前(真ん中あたり)で立っている、俺は廊下側一番前の席から座ったままそっちを向く、言い合いは続いた。
先生「音読は練習なんだよ、ここで、みんなの前で読むことが大事なんだ!!」
俺「苦手なやつだっているだろうよ!なんでこんな恥さらして無理矢理やらなきゃいけねえんだよ」
お互い引かずに続くが、
その時!
ネネが読みだした。
大きい声で読みだした。
声はめっちゃ震えているが、開き直ったように読んだ。
先生は満足したようすで黒板に向かい、俺はふてくされて廊下を向く。
腹の虫がおさまらない(ふざけんなよ、クソババア!!)
読み終わって座るネネ。
いつもは泣きそうで真っ赤な顔が、今日は怒って赤く見える、ネネもふてくされているかのようだった。
キーンコーンカーンコーン
授業が終わっても納得できなくてずっと廊下を見ていると。
気配がした、振り向くとネネが立っている。下を向いているが俺に何か言いたいのかもじもじしている。
俺「なんだよ!」
ネネ「ありがとう、ワニオ君」
俺「ちげーよバカ!ネネ関係ねーよ!ムカつくんだよあのババア!」
ネネ「うん、ありがとう」
俺「ありがとうじゃねえよ、やめろよ」
話が終わってもそこから動かないネネ、下を向いたままじっと立っている。
俺「なんだよ」
ネネ「・・・・・」
一瞬ドキッとした、それはネネがいい匂いだったから、そこへきてジャージのお胸がボリューム満点で心持っていかれそうになるが、お顔で我に帰る。危ない危ない。
しかし、そこからネネの行動が変わってゆく。
休み時間が終わる間際、担任の石毛が血相を変えて走ってきた!
石毛「何やってんだテメーよー!先生に向かって何言ったんだよ、職員室にこい」
(ババアチクりやがったな)
ネネが心配そうに見ていたから。
「ネネは関係ないからな」と言ったけれど、これも見方によってはキザだな。でも本当にネネのことを考えての行動じゃない。
その後、職員室でお説教されたことは言うまでもない。
積極的だったの? (中学1年)
ネネは大人しく無口。
ネネの席横を通る時は「ようネネ」と肩をポンと軽くタッチすることが今までの日課だった。
理由は別にないが、なんか気軽にタッチしても怒らないから、かな。他の女子にタッチしたらなんだかんだと騒ぎ立ててうるさいことになるにちがいない。
ネネはいつもシカトしているが。
それはさっきまで。
午後の休み時間、たまたまネネの席横を通る時タッチしようと手を出したら、
めっちゃ笑顔で見上げてきた、いつもは下を向いたままシカトしているのに、だからやりやすかったのに、俺はとりあえず手を引っ込めてしらーっと通り抜ける。
帰りのげた箱でも何かが違う。
先にげた箱にいたのはネネ、俺が陸上部の友達と行くと、めっちゃ笑顔で見ている、俺を見ている。
いつもは下を向いているから肩タッチの「じゃあな」ができたけど、見られたらなにもできないよ。
俺が下を向いた。
そうか、今までちょっかいを出せていたのは、ネネが大人しくて内気だったからだ。
あんなにかわいくはない笑顔でガン見されたら、蛇に睨まれた蛙状態だ。
それでもネネから話しかけてくることはなくて、目が合ってしまうことだけは確実に増えたけど。
それも変わっていく。
給食の時間、ネネが突如俺の前に現れて言った!
「私の牛乳飲む?」
(中学1年生おバカ男子の頭の中、つねにエロでいっぱい、言われた瞬間お胸を見てしまったことは隠しようのない事実)
手には牛乳瓶を持って。
\話の途中で失礼します/
\これ誰が買うの?/
部活で喉が、からっからだったのもあり。
「うん、ちょうだい、ちょうだい、ありがとう」と元気よく言ってしまったのだ。
その日から毎日牛乳をもらう。
ネネにもらった牛乳は、そっとカバンにしまい、部活の午後練が始まる前に飲む。
今、考えるとよくおなかを壊さなかったよなぁと思う、でもぬるい牛乳はコクがあっておいしい。
それとパンもくれた、ジャムも一緒に、それも午後練の前に牛乳といただく。もちろんカピカピのがそれもまた美味しい。
ネネはまるで、おばあちゃんちに遊びに行った時のおばあちゃんみたいな振る舞いをしてくれた。
ネネはおなか空いていなかったのかなぁ。
そんな日が続いたが、教室である事件が起きた。
異臭騒ぎだ!
昨日から教室の後ろの方が、なんか臭い。
酸っぱいような、何かが腐っているような、ヨーグルトみたいな匂い。
俺の席は前の方なので気づかなかったが、なんだなんだと大騒ぎに。
休み時間にみんなで教室後ろ側を探索した、
見つかりました!
ニオイの原因!!
俺のロッカー!!
ネネにもらった牛乳が
腐ってキャップが外れ
異臭を放つ!
上の方はヨーグルトの
ように固まっている
すっかり忘れていた!!
いつもはカバンにしまうのだが、その日に限ってロッカーにおいてしまったようだ。
これがきっかけで、問題発覚。
どうやら毎日、牛乳瓶の数が合わなくて職員会議で問題になっていたらし。
それからは牛乳瓶の本数確認が義務化され、ネネの牛乳が飲めなくなった。
のではなく、給食の時間中に飲むことになった。
ネネのおばあちゃんみたいな振る舞いは続く。
駅前の話 (高校1年)
\高校1年前回の駅前話はこちら/
16歳
高校1年 春
「ねぇ、ねぇ、もう付き合ってよ!私はぜんぜんいいの、してもいいの」
(待て待て、ネネは卒業までこんなことを言う人じゃなかったよな)
「男子ってラブホ行くんでしょ?行きたいんでしょ?」
(誰の情報だ?何の情報だよ?俺はそんなの怖いよ)
ガッチリ俺の右腕を両手で抱え込み、お胸とお胸の間に挟み込んだ。
ポヨンポヨンと暖かい温もりに柔らかい感触、シャンプー?香水?ホルモン?のニオイに、目の前には天ぷらを食べた後のようなテヤテヤの唇が!
こっ!これはすごい!
なんという感触だ、これなのか?
これが女性の宇宙なのか!
しかしお顔を見て我に返る。
我に返ってよく見ると、ネネの後ろには、中学の同級生男子が自転車を引いて立っていた。
コイツは背も低く弱々しいやつなのにエロ知識は豊富、中学当時もエッチな本をいっぱいもっていたやつ。
ちなみに俺は自分では買えない弱小ものです。
「ワニちゃん久しぶり!ずっとね相談に乗ってあげてたんだよ、もうワニちゃんに告白した方がいいよってさ」
(ぜってーオマエがネネのこと好きなんだろう、しかも身体目当てだろ!このドスケベが!)自分のことは棚の上。
ネネのこの変わりようはこいつの入れ知恵なのか?
その間もネネはだっこちゃん人形状態。
「ネネ!ごめんごめん、今日はバイトがあるからさ、土曜日にでも遊ぼうよ、ねっ、ねっ」
「ホントに!ほんとに土曜日いいの?うん、うん、わかった、アルバイト頑張ってね」
俺の腕を離すと、自転車の後ろに乗り走り去っていった。二人乗りで。
解放されるために言ってしまったけど、どうする俺!
さっきのお胸に挟まれた腕の感触も残っている、
もう顔なんてどうでもいいから付き合うか?
好きでもないのにそんなことできるのか?
次の土曜日まで自問自答を
繰り返すワニオだった
つづく
昭和レトログッズ
本物は高くてなかなか手が出ませんがミニサイズなら大丈夫
大人なら出来ます
ガチャガチャフルコンプ
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