中学1年生シリーズ 【苦し紛れの約束】 <第13話>

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いつもおとなしい女子

いつも下を向いて控えめな女子

それを舐めていた男子

ヒステリックにブチギレられて

ビビりまくる

おバカ男子の話し



\前回のお話はこちら/

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目次

掃除の時間とその後 (中学1年)

ネネは、給食の牛乳をいっぱいくれた、パンもくれた、給食当番の時は俺のだけいっぱいよそってくれた。


ネネは、お腹空かないのかなぁ。


ネネの自慢のお胸に栄養がいき届いているのか、真剣に心配したけど。大丈夫みたいだ。


ネネとは席が隣になったことはないが、同じ班にはなったことがあって、その間はいつも俺におもてなしをしてくれていた。


例えば掃除の時間。


教室掃除だと、掃除用具入れにほうきやちりとりを取りに行かなくてはならない、その作業をネネが率先してやってくれた、俺にだけ持ってきてくれる。



それがあからさますぎるので、ちょっと迷惑なところもあったが、まんざら嫌でもなく受け取っていた。


それでもネネは、俺に付き合ってほしいと告白するでもなく、おもてなしと笑顔を振りまくだけ。


中学2年の冬まで続く。
(ネネとは3年間同じクラス)


2年の冬にあった学級新聞大会によりネネのおもてなしは終わりを告げることになる。


当時の俺はクラスでは尖っていた方で、あまりこまごまして和気あいあいしたものには参加せず、アウトローをカッコつけていた。ホントは羨ましかったけど。


クラス一丸となって作成する学級新聞、大きなポスター程の紙にびっちり書き込んで。


俺は一文字二文字書いて机に突っ伏して寝るというおバカな男子、みんなは楽しそうにやっていたけど。先生も新聞に関しては一切手出しをしない約束のようで何も言わない。


今まで、誰にも相手にされていなかったネネが、ここで初めてクラスにとけ込み楽しそうに新聞を書いている姿を見て、俺も嬉しい気持ちになった。


そこには金子の姿も、そう高校1年になってもネネと微妙な距離感でいた、俺の嫌いなやつだ。


コイツはあからさまにエロい、いやむっつりだが俺から見たらあからさま。


なぜかって?


新聞を書く時には、机をサイドにどかして、ど真ん中の床でしゃがんで書く。


この金子!


必ずネネの対面で四つん這いになっているネネの胸元をガン見している、俺にはよくわかる、部活でガッキにしているから。とにかくしつこいくらいにガン見。


さすがの俺でも何気なくする、それでも俺のエッチはオープンだから、またやっているとつっこまれるけど。


そして毎日のように放課後、男女何人かで金子の家で新聞を作成していたようだった。


この金子、お金持ちで育ちは、ちびまる子ちゃんに出てくる花輪君のようだが、


顔は田中邦衛


『北の国から』の五郎さん、「ず~ん(純)、ほたろぉ~(蛍)」聞こえてくる。





俺の家にはお風呂が無いので、部活の後に自転車で銭湯に行く、その銭湯に行く途中に金子の大きな家があり、2階のこれまた大きな窓からガヤガヤクラスメイトが見えていて。


そこには必ずネネもいた。


みんな通り沿いに自転車をとめているので、自転車を見てもわかる(当時は自転車に住所、氏名、電話番号が書いてあった)


時にはネネだけの自転車の時も。
(まさかとは思うが)





そうこの時から、ネネのおもてなしはなくなる。


少し寂しかったが、ネネのことは好きではなかったので気にならなかった。


正直、大きな家の金子には嫉妬していた、俺は犬小屋のようなアパートに住んでいたので、恥ずかしくて人には家の場所を教えなかったから、無論友達なんて呼んだこともない。



そのままネネのことも金子のことも眼中から消えていったまま、



中学を卒業。


\そして、この駅前につながる/

海を見て落ち着け (高校1年)

浦安の海


この海には思い出も青春も散らばっている。


中学2年の時、友達とお金を出し合って自動販売機でタバコを買った、そしてこの海へ。


親に隠れて悪いことをする、そのスリルとドキドキ、誰よりも早く大人になったという優越感のなか、タバコをフカす。みんなで咳き込み一本で終了。

※タバコは二十歳になってから!!


学生時代タバコを吸って、大人になってやめるというへんてこな人生を送る俺。

引用元ワニオ豆知識




さあ戻りましょう、そうです、ネネがブチギレた夜の海。

波も静かで人もいない穏やかな時間だった

だから!!

(俺が気を緩めて大きなため息をついてしまった)

なんでよ!!


(俺がめんどくさくなって口調が強くなった)

私の何がいけないのよ!!


(顔と性格)

付き合ってくれてもいいでしょ!!



(確かにお胸とは付き合いたい)




海に向かって投げたマックスコーヒー。

テトラポッドに落ちた

俺のお気に入りのネルシャツ。


時刻は夜7時をまわっている、あたりは誰もいなくテトラポッドにあたる波の音だけ。


ネネは、立ったまま下を向いて黙っている、目をみたけど泣いてはいなかった。ただ今にも泣きだしそうな感じではあったが。


(俺のネルシャツ?あった、あった、手前のテトラポッドの上にあった)


とりあえずネネを無視して、テトラポッドに降りてとってきた。


めっちゃ怖かった、真っ暗だし、フナムシがいっぱいテトラポッドにくっついていたから。

\このダイオウグソクムシ/

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上に戻るとネネは、ブロックに座っている。


「どうしたんだよ、ネネ」


「ずっと好きなのに、なんで私じゃダメなの?」


(だからって缶コーヒー投げることないじゃん!それに中3の時は絡んでないけどね)


困った!


なんでダメ? なんで?


ごまかそう。


「ネネ、寒いだろ、これ着ちゃいな」


(肩にかけるとまた落とされるから、今度は袖を通して着てもらう)


天使

ちゃんと言いなさい
付き合えない理由を。
ネネちゃんが次に進めないでしょ。

やっと天使が帰ってきたな。


「俺さ、ネネとは付き合えないよ、ごめん」


「だから理由を聞かせてよ」


「えっと…理由はないけど…」


(理由あるけど、言ったら最低野郎でしょ?)

悪魔

ハッキリ言っちまえよ!!
付き合いたくはないけど
身体がエッチだから大人のまね事だけしようって

(悪魔のバカヤロー!!それが一番いいね!)おい!!


俺はもう一本持っていたMAXコーヒーを開けた!プシュッ!


「ネネ、飲みなよ、まだ温かいからさ」


「だから私は、はじめからいらないって言っているじゃない!」


マックスコーヒーを差し出した俺の手をポンとはじく。


俺の手からゴトッと落ちた缶コーヒー。

地面に落ちて流れ出すコーヒー。


プチン!!


その瞬間俺の中で今まで我慢していた気持ちが爆発したのがわかった。


「帰るぞ」


強い口調で言う。


「・・・・」


俺はこぼれたコーヒーをそのままに、自転車にまたがる。


「早く乗れよ」


「嫌だ!付き合うって言うまで帰らない」


(しつこいなコイツ、もっと嫌いになるだけじゃんか)


「じゃあずっとそこにいればいいじゃね~か!」


自転車をこぎだし土手を超える坂に向かって走り出す。


この土手の昼間の風景
真ん中奥に見える坂を上り右側の道路に出て市街に向かう

俺も腹が立っていたので振り向かずに坂の上まで自転車をこいだ。


一段高い場所から振り返ってみると、ネネがそのままブロックに座っている。


さっきのまま。


広~い土手にひとりで座るネネ、月明かりに照らされているネネ。


ここなら大丈夫だよね、大きいため息出しても大丈夫だよね。と心で思い。


「もーーーーーープッ!!」
とため息とは違う雄たけびをあげた。

一緒にオナラも出た!


あれ!ガスが抜けた。

ハックシュンとくしゃみをした時に一緒にでてしまうオナラみたいな。
これ恥ずかしいよね。


なんかおかしくなって、ひとりで吹き出してしまう。


「アハハハハ、アハハハハ」


俺のネルシャツをネネ着ているし、マックスコーヒー2本とも飲めなかったし、ネネパグだし。


「アハハハハ、アハハハハ」


笑いながらも頭の中では?


悪魔

関係ね~よ!
置いて帰っちまえよ
あんなワガママ女子

天使

ちゃんと安全におうちまで
送ってあげなきゃね

「悪魔はすっこんでいろ、わかったよ天使さん」


自転車を立ちこぎしてネネの元へ。そして自転車をとめてネネの横に座る。


「ネネ、俺さ、中学の時からオートバイに憧れててね、バイトして夏には免許とバイク買いたいんだ。だから今、毎日バイト入っているからちょっと女子と付き合う余裕がないんだよね」


ネネのご機嫌が急速にもどる。


「あっ、アルバイト忙しいんだ、そうなんだ、うん、オートバイってかっこいいよね!」


「そうそう、オートバイだよかっこいいでしょ!」


「買ったら乗せてね」


「うん、いいよ!」


(あっ!!調子に乗ってまた約束してしまった!!)



「今日は遅くなっちゃうから帰ろう」


「うん」


だから抱きつくなって苦しいから
お胸もつけるなって
サドルに股間こすれてるから

ネネを家まで送った。


バイクを買ったら
乗せる約束をして。






つづく

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