中学1年生シリーズ 【突入!ゴムのピロピロ】 <第14話>

当ページのリンクには広告が含まれています。

なぜ断れない!

おまえは八方美人か!

そんなことでは

この先の人生が思いやられる

男ならハッキリと答えをだせ



YES or NO

そんな優柔不断な男子の話

\前回のお話はこちら/

スポンサーリンク
目次

アルバイトの先輩 (高校1年)

当時のガソリンスタンドはセルフなどはなく
店員さんによるフルサービス

中学生の頃から夢見ていたオートバイ免許。


俺の誕生日は4月なので今すぐにでも免許取得はできる状態だが、先立つものがない。そうお金がない、親に借りられるほど裕福な家庭ではない。


ならばアルバイト!とにかく稼ぐ、目標に向かって稼ぎまくるぞ。


\アルバイトをしていたガソリンスタンドの話はこちら/

ネネに言った
「毎日バイト入っているから、女子と付き合っている余裕がないんだよね」

これはホントの話。もっとホントは付き合いたくないけど。


バイトは毎日学校終わりに行って、土日もフル、そして夏休みは開店から閉店まで働く、それをこなせば夏の終わりには、免許とバイク購入まで辿り着ける。夢中で働いた。


そしてバイトの楽しみがひとつ。それは先輩のマモルさん二十歳、とにかくカッコイイしモテル。この人の女性話が面白い、ここでは言えない生々しい話ばかりで、童貞ボーイの俺には聞いているだけで童貞消失した気分になっていた。


もちろんマモルさんにネネとのいきさつも相談済み、マモルさんの答えは。


「ワニオ!とりあえずスルんだよ、ヤレば道が開けるから、なっ」


(あんたは悪魔か!)

悪魔

呼んだか?


ごめん、呼んでいない!




「マモルさん、俺そんなことできないっすよ、好きでもないのに」


「バカヤロー、おまえはガキなんだよ、男と女はな、肌と肌を合わせれば愛が生まれるんだぞ!」


お手手のしわとしわを

合わせて

幸せ な~む~

みたいな。

(お仏壇ではなく、西友のサンリオショップに長谷川さんは働いている)



(そうなの?肌と肌かぁ~!合わせてみたい!でどこを合わせれば愛が生まれるの?)




「マジっすか!」といいながらも、
(さすが渋谷のナンパ師マモルさんだ。でも俺はそんなナンパじゃないからね)


「ホテルの入り方から、〇△□〇△□まで全部教えてやるからな、しっかりメモれよ!」


「はい!わかりました」


(また簡単にOKしちゃったよ、なんで俺ってキッパリ断れないんだろう)


でも楽しかった、お客さんのいない時間はマモルさんの「how to 大人への道」。


胸ポケットにメモ帳を忍ばせて、その都度書いていた。詳しくここでも書きたいけど、きっとNGです。

\日々勉強です/

「ワニオ!バイクとったら速攻でネネちゃんとホテル行って来いよな、約束だぞ!!」


「はい!!」


(あ~まためんどくさい約束をしてしまった。なんで俺っていつもこうなんだろうか!分かっている、この選択肢が間違いへの第一歩なことを)

ネネと金子(高校1年)

ネネと金子

バイトしながらも気になることがあった。


実はバイト先のガソリンスタンドは金子の家のそばにある、俺がここを選んだのは銭湯に近いからだ、バイト終わって銭湯に行ってから家に帰るそんなルーチン。


もちろんネネや金子は俺がここでバイトをしていることを知らない。


そんなある日、夕方お客さんの車にガソリンを入れていると、学生服を着た男女が前を通った。


なんとそれは金子とネネ!!


俺はとっさに制服の帽子を深くかぶってバレないように顔を隠した。


隠れることはないけど、隠れた。


手はつないでいないが、くっついて楽しそうには見える。


またある日は、自転車2人乗りで前を通ることも、これはネネ、ガッツリ金子の腰に手をまわしていたように見える、いずれも楽しそうだ。


う~ん、ネネは俺のことずっと好きだと言っていたし、バイクがくるまで待っているとも言っていた、駅前で会った時は金子に俺とのことを相談しているとも言っていたから。


金子とは仲の良い友達なんだろうと、おバカ男子は思うのであった。

ネネとの約束 (高校1年)

夏休みの終わりには、バイク合宿免許で無事中型免許取得!


そして少しばかり親にお金を借りてバイク購入!


約束は守る男です。


ネネの家電に電話。案の定お父さんらしき男性がでました。


「もしもし、中学時代同級生のワニオと申します。ネネさんいらっしゃいますか」


ハイハイお待ちくださいね!あれっ、案外いい感じのお父様だね。


久しぶりにネネと話をする、でもバイトの最中にはちょいちょい金子と一緒のところを見ていたけど。


会うと暗い感じなのに、電話では明るい声。


「もしもし、ワニオ君、オートバイ買ったのね、すご~い、すごいじゃん」


「うん、約束だからさ、今週末乗りに行く!?」


「やったー!いくいく」


土曜日夕方ネネの家のそばまで迎えに行くことになった。


ヘルメットはどうしようかと迷ったが、お母さんかぶっているダッサイやつでいいや。



実はうちのお母さん、ダッサイ黄色のラッタッタ乗ってました。


(俺は黙って中学の時から乗りまわしてたけど)


ダッサイヘルメットのお母さん登場






\初めて乗ったバイクはこちらの記事です/

突入!ゴムのピロピロ (高校1年)

ネネが待っていた。ネネの家からは少し離れた大きい駐車場に。


エンジンを止めてバイクのタンデムシートの乗り方をレクチャー。
※オートバイの二人乗りは免許取得から一年以上が必要です。(時効)


おバカ男子は考えることが単純、海へ行こう。そう、前回は自転車2人乗りで行った海へ。

だからさ、そんなにくっつくなって!
ブレーキのたびにヘルメットぶつかっているって!

今日はマックスコーヒー買いません、なぜなら投げられてしまうから。


この前と同じ場所に到着、といっても俺が行くいつもの海。


道路にバイクをとめて土手まで歩き2人で座る。


「ネネ、バイク気持ちいでしょ」

(どうにか、大人ホテルに誘わなければ)


「う~ん、ちょっと怖かった」


悪魔

簡単だろ!
ネネ付き合ってやるから大人ホテル行くぞ
って言えばいいんだよ!ワニオ

また天使が出てこない、どうしよう?


実はマモルさんからは、こんなミッションが!

大人ホテルの
ライターを
持ってこい!

(もう仕方がない、ネネにはホントのことを言って、大人ホテルに付き合ってもらおう)


「えっと、ネネ、この前さ、え、駅前でさ、言っていたよね、男はしたいんでしょ、って」


「うん、うん、付き合ってくれるの!」


「あのね、俺はね、そういうのはあまり興味がないんだけど、実はバイトの先輩からホテルのライターを持ってこいって言われちゃってさ、ほら、ひとりじゃいけないからさ」


(これはかなり無理があるかな)


「金子が言っていたけどさ、ワニオ君はそういうこと大好きみたいだよって」


(金子のヤロー勝手なこと言いやがって、好きだよ、そりゃあやってみたいよ、でもね、なんか怖いじゃん、俺はまだ高校1年だよ、怖いじゃん)


「いいよ」

(あら!即答)


「ネネ、マジで!俺なんもしない!絶対なんもしないから、先輩のミッションを成し遂げたいだけだからさ」


(やべーテンション上がってきた)


「じゃあ行こう!バイクに戻ろう!」


「でも絶対に付き合ってよ」ワニオには聞こえていない。


マモルさんメモ

○○駅のそばにあるホテルマリオンなら行きやすいし入りやすいからな。

そこまでの道はマモルさんに教えてもらっている、入り口の場所も聞いてあるから大丈夫。


しかし!


バイクにまたがる時ネネが言った。


「私、行きたいホテルがあるんだけど」


(えーーーー!!なにそれーーーー!!ネネってどうなっているんだよ?)


「俺、道わからないよ」


「大丈夫、駅前の大通りに行ってくれれば私わかるから」


(なんだよそれ、行きなれているのか、ネネってそんな女子だったのか?なんか引くけど、もうどうにでもなれだ)


「わかった、道教えてね」
(俺だっせー)


しょっぱなからマモルさんメモ関係なくなっている。


それに、そのホテルマリオンのこと、事細かく何日もかけてマモルさんに聞いたのに、全部無駄だった。



どこに連れていかれるのだろうか。


駅前の大通りに出ると、ネネがヘルメットをこつんと当てて言った。


「この道まっすぐ!」


マモルさんに教えてもらったホテルとはまったく逆の都心に向かう道。


ネネがまたヘルメットをこつんと当てる。


「あそこ左!」


(なんでネネは大人ホテルの行き方をこんなにも詳しんだろう?そんなに行きなれているのか?俺が思うほどモテなくはないのかなぁ?なんだか違和感だらけだ)


左に曲がり、少し走って電車の線路をくぐった左側に大人ホテルが二軒並んでいた、ここは見たことがある。地元から東京方面に向かう電車の車窓から見えていたホテル。


ここって大人ホテルだったんだ!


天使

ワニオ、ホントにいいの?

(ネネには絶対に触れないし、ライターを取ってくるだけだからさ、天使さん大丈夫だよ)


天使さんもっと早く出てきてよ!もう!


そのホテルの屋上にある看板には

HOTEL

AMERICAN


とネオンライトで書かれていた。

怪しいブロック塀で囲われた怪しい建物、入り口や窓はすべて真っ黒のスモークガラス。


マモルさんに教えてもらった所に行けばよかったと後悔するも、男としてはもう引き下がれない!


入り口手前でバイクを止めてタンデムシートのネネに振り向き力強く言った!!


「やっぱやめようか」
(俺だっせー)


(高校生だから、身分証明書とか警察とか呼ばれるかもしれないし、なんかマッチョなお兄さんとか出てきてどっかに連行されるかもしれないし、お金とか何十万円も請求されるかもしれない、怖い、ビビる。)


ネネは黙って、ギュッと俺の背中に強く抱きついた。それがネネの答え。


(なんで俺っていつもこうなんだろう、俺、ホントにバカ)

天使

バカ!!




落ち着いた様子でネネが言った!


「そこが入り口だよ」


行ってやろうじゃねーか!!


やってやろうじゃねーか!!


青春のバカヤロー!!


悪魔

アハハハハ!!
やったなワニオ

天使

バカ!!






エンストしそうなほどゆっくりと



ゴムのピロピロをくぐるバイクだった。





つづく


昭和レトログッズ
本物は高くてなかなか手が出ませんがミニサイズなら大丈夫
大人なら出来ます
ガチャガチャフルコンプ

スポンサーリンク
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次