中学1年生シリーズ 【地に落ちたアイドル】 <第9話>

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気になっています!

あなたのことが気になっています

愛の告白じゃないのかなぁ

女子からお手紙をもらっただけで

有頂天


疑うことも知らない

ただただ前に進むだけ




時の流れを止めようとしたが

止められない

おバカ男子の話

\前回のお話はこちら/



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目次

彼氏確定

洋子が怒ってくれた

朝から洋子が怒っている!


ガッキにだ!


洋子「ワニオ、ホントなの新垣さん!だってワニオ付き合っているんでしょ」


「つ、付き合っていないよ、えーっと、あっ!相談にのってあげただけ」

(付き合っているよ、俺は付き合っていると思っていたよ。でも言えないじゃん。カッコ悪いじゃん)


洋子「あの子はね昔からあんな感じなの、モテるからっていろんな男子に色目使うのよ!男子はバカだからすぐについて行っちゃう」


そうそうバカですって


(俺のことか!)


洋子「私、後で新垣さんに文句言ってくる!ワニオかわいそ過ぎる」


「だ、だ、大丈夫だよ」
(大丈夫じゃない)


でも、まだわからない、あの男は親戚の人?いとこ?いや!やっぱり弟かもしれないし。


待とう、洋子に甘えて待とう。


いつものように洋子は二時間目の休み時間クラスを出て行った。


その間もクラスの女子からは質問攻め、こういう時に女子は気を使わないようだ。


男子はきっと噂を知っているけど俺がかわいそうだと思って聞いてこないのに。


女子の質問はみんな同じ、


「えっ、新垣さんとつきあっていたんでしょ?」

「なんで他の男と帰っていたの?」

「けんかしたの?」


「もう別れていたの?」

何して怒らせたの?」

どの質問にも答えられるほどなにもない!


しらばっくれる!


(もともと付き合っていなくて、勝手に付き合っている気になっていたの)なんてカッコ悪いじゃん。


返答に困っているときに洋子が興奮して帰ってきた。


洋子「ワニオ!あの子最低だよ!ワニオとは付き合っていないって言っているよ!」


(うん!そうなの)


やっぱりそうだ!


(確かにガッキの言う通りなんだけど)


洋子「前からあの男子と付き合っているんだってよ、塾で一緒なんだって」


へー!! へー!!(冷静な感じでへー言ってる)


あれ!そうなの?前から付き合っているって!


はっきり言われるとショックー!


洋子はサクッと言ったけど


それすごいショックー!!

捨てられてボロボロ!




なんだったんだろ、確かに楽しかった、うん勘違いでも楽しかった。


でもねすごい心臓が痛いの、胸をギュッとギュッと締め付けられるように痛いの、いまだに口の中切れているけどそれよりも痛いの。




女子たちはそれを聞いてみんなでガッキの悪口を言い出す。


もうその内容は俺関係なくなっている、もしかしてスケバンよりもタチが悪い?

学年に広まった噂とは?

新垣さんがワニオと他校の男子に二股をかけていた。

一週間でワニオに飽きてしまい、他校の男子との仲を見せつけて自分から身を引かせた。

他校の男子を呼びつけて自分のモテモテ度を盛大にアピールする性格の悪い女。





これがきっかけでよからぬことになっていってしまう。


俺の後悔

なぜこの時に

俺が勝手に勘違いして

付き合っていると



思い込んでいた



言わなかったんだ!


ガッキは一言も


好きとか付き合ってとか



言っていないよ


って言ってあげなかったんだ



大きい声で


ガッキは悪くないって


言えなかったんだよ



陸上部 女子

噂というものは広まるのが速い!


そして中学というコミュニティーは怖い。


そう思わせる出来事がアイドルガッキに起こっていく。


朝練の時からだったのかもしれないが、陸上部女子は完全にガッキを無視。


二人組になるトレーニングでは誰もガッキとは組まず、ガッキは困って立ち尽くすシーンがあった。


今までなら人数が合わなくても3人組になって順番でやっていたのに、その声すらかけなくなっていた。もちろん今までもガッキから積極的に入ってはいかなかったが、誰かは声をかけていた。


これって俺のためにしてくれてるのか?とも思ったが違うような気も。


しかし陸上部女子も俺のことを見る目は、あわれんでいるような優しい感じになっていたことは気づいていた。


陸上女子リーダー格のかおり(四角い顔の責任感、正義感が強い子)が
※このかおりとも特別なエピソードがある。


「ワニオ君大丈夫なの?」


と そっと声をかけてくれたのは嬉しかった。



その優しさも心地よかったが、それもかえって情けない。


(ガッキはね悪くないんだよ、俺がかってに舞い上がっただけ)と言うのも変だし。


黙っているしかなかった。


それでもガッキは落ち込む様子はなく真面目にトレーニングをする。


男子はもともとガッキと接していないからいつもと同じ。


ガッキは表情ひとつ変えないが、ものすごく嫌な気持ちだっただろう。


わかっていたのに何もしなかった、


ダメな俺。




陸上部女子リーダー格 かおり
エピソードはこちら!!
(本編とは関係ないので興味のない方は先にお進みください)
昔ながらの銭湯の風景

1970年 ワニオ4さい 幼稚園入学前

お風呂の話

お風呂のないボロアパート。

小さい頃は玄関先でタライに入り、お母さんが台所にある給湯器からホースをつなげて、ジャブジャブ洗ってくれていた。

4歳になりお母さんの自転車の後ろに乗れるようになると、銭湯に行くようになる。
(当時は背もたれ付きの荷台がなかったので、お母さんの背中にしがみつかないと落っこちてしまう。お母さんの背中でシャツの中に顔を突っ込むのが好き)

いつも夕方の同じ時間に行くから銭湯の顔ぶれも一緒だ。

そこで仲良くなったのがかおりちゃん。(当時はちゃん付け)

並んだ洗い場を3つ陣取り両サイドにお母さんで真ん中に私とかおりちゃん。

2人でお風呂のおもちゃで大人しく遊んでいたから、お母さんたちも楽しくおしゃべりをしていたに違いない。


それがあるきっかけで一変する。

幼稚園入学だ!


なんと同じクラスに。

何回かは幼稚園で一緒の後、銭湯でも一緒だったが、

私が急に恥ずかしくなってしまう。

男と女を生まれて初めて意識した瞬間だった!

お母さんにもう銭湯は行きたくないと駄々をこねて、結果お母さんが銭湯に行っている間お留守番。

ひとりお留守番は怖かった、お母さんの洋服ダンスの木目模様が人の顔に見えて、留守番中ずっと銀玉鉄砲でその顔を撃っていた思い出がある。

(お父さん、お兄さんは帰って来るのが遅く一緒には行けなかった)

お母さんが帰ってきてから洗面台に乗っかり洗ってもらう。これはこれで楽しかったけど。



小学校は違うところだったので、かおりちゃんとは幼稚園以来の再会だった。



学年攻撃

学年集会の場でも酷かった

特にひどかったのは学年の男連中。


やはり学年のアイドルだけあり、すべての男子が気になっていた様子。


実際、俺に

「お前ガッキと付き合っているのか、あいつはやめたほうがいいぜ!性格めちゃくちゃ悪いから」

と聞いてもいないガッキの悪口を言ってくる奴も結構いた、もちろんやっかみと思い聞き流したが。


まだ同じ学校だから次は俺がと夢を抱いていたのだろう、しかし他の学校のイケメンとは張り合えないという絶望感がうまれる。


芸能人のアイドルが、ゴシップや結婚するとファンが激減するようなものだろう。


とにかく下品で暴力的だった。


学年集会など集まる場所、先生たちが来る前に大声で騒ぎまくる。


不快に思われる方もいると思いますが、中学1年生のリアルです。


  • 新垣の○○○は黒い
  • 新垣の○○○は臭い
  • 新垣はヤリ○○
  • 新垣の胸は偽物(パイナップルが入っている)
  • 新垣の弟は父親が違う(嘘)
  • 新垣のお母さんも浮気している(噓)

もちろん一部の男子だが、みんなに聞こえる大きな声でいっている、その中にはガッキだっているし、笑っている女子もいる。


俺はいら立ちながらもなにもできない。言葉では表せない複雑な気持ちで下を向いているしかなかった。


ガッキも不快な顔で下を向いているが、キ然とした態度でいるように俺には見えた。


頭の中では考えてはいたんだ、


「もともと新垣さんと俺は付き合っていない、新垣さんは何も悪いことしていないから!


って言えばすべてが終わるのか。


でも何も言えなかった。


もうわからなくなっていた、周りの人間がどう反応して、どう考えて、どうやって、誰を攻撃するのか。


絶対にガッキは傷ついていると思っていたが、自分で自分の心も修復ができていない状態で。


時間よ戻れ!

時間よ止まれ!


もうそれしか考えられなくなっていた。


この状態が2,3ヶ月は続いたのがそれも次第におさまってゆく。




しかしなんで彼氏が学校に来たのだろうか?



ガッキが俺の勘違いをわからせるために呼んだのか?



はたまた彼氏が俺の女に手を出すなアピールのために勝手にきたのか?



ガッキはホントにシメられるのを回避するためだけに俺を使ったのか?


これはほんとっぽいかな!


そうなると俺が勝手に付き合っている彼氏ですと勘違いしたことが罪だったのか?





すべては今でも謎のままです。


情けない男の子

ガッキがスケバン達にシメられるのを救った。うん、これは頑張った。


ガッキをいじめの中に放り込んだ俺。暴力よりも酷い心の傷を負わせてしまった。


これだって回避できたはず。


俺に勇気があればかわってあげられたはず。


ケガのように時がくれば治るものもあるが、心についた傷は、そう簡単には治らない。


いつもそうなんだ、頑張ってカッコつけるのだけれど、何かが足りない。


ずっとそうなんだ、何かが足りない!


その何かがわからない。


おバカ男子





ガッキとは3年間同じ陸上部で汗を流すも、その後一言も話をすることはなかった。



これで心おきなくFカップが見られるようになりましたとさ、めでたしめでたし。






この経験と反省がきっかけとなり

中学2年生に上がってから

大変なことになってしまう


それはまたの機会に。


おわり


予告
来週は
クラスにいるもうひとりの
お胸でっかい女子との
3年越しに及ぶエピソード


昭和レトログッズ
本物は高くてなかなか手が出ませんがミニサイズなら大丈夫
大人なら出来ます
ガチャガチャフルコンプ

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