ねるとんパーティー体験記　【千葉編】　第４話

始まった！

ねるとんパーティー！

どうなる俺たちの青春

１９９８年

なに？

草食系男子？？

バカ言ってんじゃね～

青春は女と車だ！！

そんな時代

時代を駆け抜けたおバカ男子のお話です

主役は彼女たち

さあどうする！？

続きは
アピールタイムから

＼前回のお話はこちらからどうぞ／

アピールタイム

アピールタイムとは・・・
お目当ての女性の前に順番で並び、ひとり5分ずつ持ち時間の限り自分をアピールする。次のフリータイムにつなげるための大事な時間。
アピールタイム中はいろいろな女性に並んでもよし、同じ人に何回もアピールするもよし。
人気のある女性は長蛇の列ができてしまい時間切れのロスも！

俺は天邪鬼（あまのじゃく）だ！


人気のある人に並んでも時間の無駄。


ラーメン屋もそうだ、並んでいる間にどんどん期待が高まって、いざ実食になった時には「こんなもんか」となることが多い。もちろん人が並ぶのだからおいしいはずだけど。


よりも、ふらっとガラガラの小汚いお店に入って食べてみると「あれ？あんがいおいしいじゃん」ってなる。期待していないから。


そう、ここ大事！期待しない。


俺が並んだ人はインディー、誰ひとり並ばず寂しそうに立っている。なにも期待がない。


親友のタグは、先輩に並んだ、４番人気の子。

ポワ～ン！！
（気の抜けたアラーム音）


ここからが本番だ！

始まると、まずはお互いの自己紹介カードを渡し合って、下の余白に自分の特徴などを書いて返す、後のフリータイムや告白タイムで相手のことを認しきするために。

手っ取り早く練習替わりなんて言えない。

噓だ、インディージョーンズの服装をした女性なんて初めてみたし、俺は探検家じゃない。
どちらかというと、かわいらしい服装のほうがいい。

サファリ？まあいいか。


今は男性が女性に自分をわかってもらうためのアピールタイムなのに、インディーが質問攻めを始めた。


実際の会話です、お付き合いください。

嫌な質問するな～！まあどうでもいいからホントのことを言うか。

えっ、お金持ち！いやいや、ホントならこんな女性無料のところ来ないでしょ！

お母さんの軽自動車なんて言えないか！

そんな高級車買うお金どこにあるんだ！

今の給料じゃ、お母さんに生活費５万渡して友達と遊んだら終わりだよ、貯金もしていないし。



ヤバい雰囲気だ、ちょっと嫌われないと！

この人、さっき外にいっぷくしに行っていたから。

噓ついた！

この人噓ついた！

しかも話しそらしたー！

さっきアルマゲドン観て号泣したばかりだし、毎週末ビデオレンタルで映画を借りているなんて言ったら逃れられなくなるな。

あっ、俺も噓ついた！

不発。

少しじゃないでしょ！！

ポジティブ、そして、不発。


ポワ～ン！！

嫌だ。

アラーム鳴ってよかった～助かった～辛かった～。



次に並んだのは後輩。

なんだコイツ

後輩にはまだ2人並んでいるので後ろで待つことに。


隣には先輩に並ぶタグがいたけどなにか様子がおかしい。


タグの前に並んでいるやつと、先輩と話しているやつが揉めているではないか。ちょっとびっくりしたけど、待ち時間も暇だからタグとアイコンタクトしながらの見学。

「オマエ、時間だから早くどけよ！！」

「うるせ～よまだ話の途中なんだよ！！」
コイツだ！

そりゃ困るよね、こっちは面白いけど。

しかし、これは前のやつが完全に悪いよね、アラームが鳴ったら話途中でもやめないと、後ろのやつが時間なくなっちゃうんだから。

周りの人たちもドン引きしているじゃん。


先輩はまんざらでもない顔をしている？お化粧がテカテカすぎてわからないけど、なんだかキュンしているような。やはり自分のために男どもが争う、嬉しいんだろうな。

イキスカの目は完全に女性しか見ていない、必死さが痛いほど伝わってくる、年齢的なことか、それともただの好きもの？


それがまた、次は後輩の方に並んだ。



そう、俺の後ろ。

ポワ～ン！！

声が小さいって！


中森明菜の物まねをしている友近じゃないんだからさ！

見た目でもわかる年下感がなんだか新鮮だった、さっきがババアだったからかなぁ、おっといけねぇ、お姉さま。


彼女は無口なようだ、ぜんぜん話が続かない。


それもそうなんだけど、さっきから背中を押しているやつがいるんだよ！


なんだよこいつは、イキスカ！


早くどけ、早くどけ的に俺の背中を肘で押しているんだよな、まだアラームが鳴っていないのに。


気になって話している場合じゃないだろうよ。


でも話が盛り上がらないなかで、終わり間際に後輩が言った。

あれ！好印象なのか？何ひとつ盛り上がらなかったけど！


ポワ～ン！！


って鳴る前に後ろで洋服を引っ張るやつが！


イキスカ！

こいつには男が見えていないのか！ホントにムカつくやつだ。

女って怖い

次は誰と話そうかとキョロキョロ考えていた。


タグは先輩にいって、次はインディーと話していたのが笑える。これがけっこう盛り上がっていたのはビックリ。


先輩はタグが担当だから、ホクロかサクラ！ならホクロだよね。


絶対に鼻下のホクロは見ないようにしようと心に固く誓い並んだ。


ポワ～ン！！

やっぱりホクロを見ちゃった。


誰ですか！吹き出しアイコンのホクロを、スマホにゴミがついていると思った人は？


なぜだろう、見るな見るなと考えれば考えるほど見ちゃうの。


いっそのこと、見ちゃうってのも手だな、そうだ、もう言っちゃおう！

ヤバい、やっぱり言っちゃダメだったか！

アレッ！！好印象！！

そこからはホクロが打ち解けたようにしゃべりだす。

なになに？仕事を辞める気？

何なんだろうかこの質問は？

なんだかわからないけどピッタリ？らしい…

えっ、なに？もう結婚？


待て！待て！待て！待て！

ポワ～ン！！


またアラームに助けられた。


後は時間つぶしにサクラと気軽に話すかな。

褒め合いだ！

さっきまでの笑顔はどこいった～！！

俺が最後だったこともあり、端に置いてある椅子に座って時間まで沈黙。


ポワ～ン！！


アピールタイムが終了した。

休憩だと言っているのにイキスカのやつは、紙コップにお茶を注ぎ、先輩に渡して話しかけていた。こいつはとことんガッツいているやつだ！

すぐにタグが後を追う、なかなかおもしろい展開になってきたぞ！


このフリータイムは、時間内ならすべて自由らしい。女性が良ければ2人ではなく、まとまって話してもいいし、断ってもいい。


俺は考えていた、タグと帰りに先輩後輩とドライブ計画通りに後輩に集中するか、ホクロに農家の話を詳しく聞くか。

久しぶりの登場だね、天使さん悪魔さん。この2人は俺がもの心ついた時からずっと一緒。長い付き合いだ、今もいる。


わかっている！！


こういう時は、天使の言うことを聞くんだと。

そして、フリータイムへ…

女って怖い！これを知っただけでも
４０００円は高くないと思うワニオであった。


つづく

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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