スタンド・バイ・ミーに憧れて 【長い1日の始まり】 中学2年生 <第1話>

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みなさんは映画
スタンド・バイ・ミー
を知っていますか?

1986年公開の青春映画

子供4人で森の中にある死体を

探しに行くストーリー

子供たちがいろいろな悩みを抱えながら

大人になっていく

主人公の1人クリス
今は亡きリヴァー・フェニックス

この少年は生まれも育ちも悪く

街の評判も最悪

しかしそれは違う

本当は純粋で友達思い

正義感があり自己犠牲の強い少年

【自己犠牲とは】
自分の欲望や幸福を捨てて尽くすこと

作品で映像はないが

もう1人の主人公が語る

大人になって人を助けるために

自分が死んでしまった

それも彼らしいと



カッコイイ!!

誰かのために自分の人生を捧げる

俺にはカッコよくて仕方がない

そんな男になりたいと

人生観を変えてくれた作品


そして

中学2年生になり

人生で一番最悪の出来事に

巻き込まれてしまう

とても長くて辛い1日だった


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目次

体育のダメ教師

中学2年生(14歳)。


クラス替えも行い、担任の先生も変わった。大嫌いなおばさん先生。

\担任の嫌いなエピソードはこちら/

クラスは5組。


おばさん先生ということで、このクラスはおとなしそうな生徒ばかりのような印象。もちろん俺も含めて。たぶん。


冗談ではなく実際にそうだ、お隣6組の担任は身長190㎝はある熊のような先生、しかも柔道家。そこには学年のワルが集められているから。


しかし、今は思う、これがいけないことだと、集めたらダメだ。それもこの後わかることになる。






中学生になってから体育の授業は男女別で、2クラス合同で行う。


俺たちは5組6組、そう、1番貧弱なクラスと1番ワルの多いクラス。最悪だ。


そこにきて体育教師がもっと最悪。


30代後半独身、髪型はバッチリ真ん中わけの吉田栄作カットに白のポロシャツ襟立(いつもB地区ポツン)、いやらしいギョロッとしためんたまにタラコくちびる、あしかせの付いた体操選手が履くようなジャージのズボン。



名前は村井(仮名)。


面構えを見ても、ずっと口を半開きでイッちゃっている。(どっかに)


この先生は学校で大問題を起こしたことがある。


それは、3年生の受験シーズン、真冬に生徒を学校の外走らせて、自分は室内で読書をしていたこと。風邪をひく生徒続出。親は激怒で学校にクレーム殺到。


くらいバカだ。


もっと最悪なのはコイツがエロいということ。


体育の授業が校庭の時は必ずいなくなる、いや、体育館もだ。授業は自習、サッカーかハンドボール。


どこに行ってしまうのかというと、それは決まっている。


校庭に面している1階端にある10組という障害を持った子たちのクラス(生徒3人)。


障害の子たちを気にかけるわけではない、そこの先生目当て。


20代後半女の先生、えくぼがエッチ(宮本信子似)。体型は中肉中背だがお胸が悩ましい、俺も好きだ。それはどうでもいいか。


黒いジャージズボン、とっても柔らかそうな下に垂れ下がったモモケツ。


(この時代はなんで女性はジャージズボンをぐいぐいに上に引っ張って履いているのかが永遠の謎?)


黄色のTシャツ、シャツの上からでもブラとお胸の境界線がわかる、ふっくら柔らかマシュマロボディー。どうしたらそのようになるのか考えた、それはブラが小さいんだなという結論。
それが最大の魅力だ!




おっと失礼、脱線しました。


村井はこの先生にぞっこんらしい、休み時間も、このような体育の時間もそこに行っている。校庭からしっかり見えているのだ、ニコニコデレデレだらしない顔で話しているのが。今の時代では考えられないがこの時代こんなヤツざらにいた。


体育館 バレーボールの授業

先ほども話したが、5組貧弱なクラス、6組ワルの集まったクラス。


そして、体育の授業とは名ばかりの自習。


私もこの体育の時間が一番嫌だった、なぜかと言うと6組のワル、主に4人は先生がいないことをいいことにやりたい放題の悪事をするからだ。


校庭でサッカーをすれば、ボール関係なく周りの生徒を殴る蹴る足を引っかけるなど無法地帯。


しかし、なぜか俺には何もしてはこなかった、かといって仲がいいわけでもない。


俺もそれなりに喧嘩はしてきていたので、一対一ならこいつらとも負けるつもりはないと思っていたし、1人1人とはクラスのやつがちょっかいをだされるたびに小競り合いをしていた。
(5組では喧嘩できる方)

とにかく俺は弱い者いじめだけは許せない。


そんな力関係。


こいつらにとって俺はうざい存在だったのは確か





その日、場所は体育館、自習はバレーボール。


「お前ら自習!」とだけ言って村井は体育館を出ていった。もちろん10組の先生に会いに行ったのだろう。


嫌な自習が始まる。体育館を2つに区切ってコートを2つ。


どちらのコートも5組対6組、私の方はワルがいない6組相手、というよりも俺を避けたのだろう。好き放題やるために。


隣のコートではまた始まった。悪質ないじめが。


今回のターゲットは花谷(仮名)のようだ。


花谷は2年になってからの友達。子供の頃からピアノを習っているというお上品なヤツで、背は高いがガリガリ、バレーボール部に入っている。


どうやら奴らは花谷のサーブがとれなくて腹を立てたようだ。花谷もまじめだから真剣にサーブを打っていた。

嫌がらせの始まり

花谷がサーブを打つ!コートに決まったボールを拾って、ネットの下から花谷の下半身に投げつける。


それくらいならいつものこと、俺は黙って見ている。


しかし、今回はどんどんエスカレートしていく。


はじいたボールをもう一人が取りにいき、今度はコート関係なく後ろから花谷の背中に向かってボールを投げつける。まだ花谷も苦笑いで余裕。


花谷は黙ってボールを取りにいき、そのまま続けようとした。それもまた奴らをイラつかせたのだ。


今度はボール持ってサーブ打つ態勢に入ろうとした所を、後ろから飛び蹴り。


不意なことに、花谷は吹っ飛びあごから床に倒れた。ドスンと凄い音がしたのでみんな注目したが、誰も何も言えない。


それでも苦笑いで立ち上がったけどあごは擦り切れている。


やめればいいのに、そのままサーブを打つ。


奴らはそのサーブをキャッチして、花谷の方に向かって走っていきネットの下をくぐり、至近距離から顔に向かって投げた。

ボムッと!


顔面に当たり、勢い良くボールが跳ねた、花谷はその場で尻餅をつく。


立ち上がった花谷の頬っぺたは真っ赤になりボールの跡がくっきりと浮かび上がる。


ワル4人組は、それを腹抱えて笑った。大きな声を出して笑った。


隣のコートでは、みんなわかっていながらもバレーボールを続けている。


俺はコートの真ん中で何もせず、ただその様子を見ていた。


心のどこかで、こいつらが俺を挑発しているのがわかっていたから。それには乗りたくなかった。


怖いからではない。


花谷は喧嘩などできない優しいやつだが、正義感が強くまっすぐな性格、根性もある。それがまた奴らには気に食わない、ぺこぺことひれ伏さないから。


立ってボールを取ろうとした花谷に、しびれを切らした1人が、花谷のところに走っていき両手で胸ぐらを掴んだ!


テメーなめてんじゃねーぞと言って、胸ぐらを激しくて揺さぶる。


そして・・・


殴った!


無抵抗の花谷を殴った。


気づいたら

俺はコートの真ん中。


この酷いいじめを黙って見ていた。


花谷はいいやつだ、悪い奴には決してひれ伏さない。根性をみせている。


俺は考えていた、その様子を見ながらずっと考えていた。


お母さんはよく言う、


「困っている人がいたら助けなさい」

「いじめは許さない」

「人のためになることをしなさい」

わかっているよ、わかっているけど考えがまとまらない、はらわたが煮えくり返るほどムカついているけど。


でもこのクラスで花谷を守れるのは俺だけ。


スタンド・バイ・ミーの
リヴァー・フェニックスがみている。


それなりに喧嘩の経験があるとわかる、身体が戦闘モードになっていくのが。


心臓が高鳴って、でも血の気が引いていくような、呼吸も速くなる。


どうにか!どうにか助けなければ!


ドキドキ!

ドキドキ!

ドキドキ!


殴られて倒れた花谷が・・・


床にビタンッと倒れた花谷が・・・


顔を起こした時に花谷が・・・


俺を見た!


一瞬だけど間違いなく目が合った。


顎が擦り切れて、ボールの跡がついた赤い頬っぺたで・・・


鼻血が出ていた・・・




そんな状態なのに
奴は顔を上げた花谷の顔を蹴飛ばした!!


俺はプチンと頭が真っ白に!!



気づいたら

奴の胸ぐらを掴んでいた!


叫んだ


オイッ!
やめろ!



花谷のボロボロの姿

鼻血

倒れている人の顔を

蹴飛ばした奴


覚えているのは

そこまで

その後

どうやって

奴のところまで行って

どうやって胸ぐらを掴んだのか



まったく

記憶にない









胸ぐらのつかみ合いになる!


お互いに引っ張り合い!


お互いに押し合い!


お互いに揺さぶり合い!


奴が言った「テメー、ムカつくんだよ!前からずっとムカついているんだよ!」


俺は黙って胸ぐらを絞め上げる。


実は自分の中で決めていた事がある、それは、自分からは絶対に人を殴らない。


待っていた。奴から殴ってくるのを。


奴は同じ言葉を繰り返しながら負けじと胸ぐらを絞め返して揺さぶる。


その時、花谷が「ワニちゃんヤメテ」と叫んだ。


俺は一瞬、花谷を見てよそ見をしてしまった。


目線を奴の方へ戻した時に!


パンチが飛んでくる!


カウンター気味に頬を強く殴られた!


ぐしゅっと鈍い音が頭に伝わって、気が遠のいた。


体の力が抜け、不意にもらったパンチに奴にもたれかかるように気を失いかけていたと思う。


その瞬間に膝蹴りがあばらに!ギュウウウッと鋭い痛みに、我に返った。


かなり鋭い痛み、呼吸ができない、自分でもわかった、あばら骨がヤバいと。


そのまま奴は俺の胸ぐらを放し、俺はどうにか倒れるのだけは回避して、四つん這いになってこらえた。


情けない、俺、またカッコ悪い。


四つん這い。


あばら骨が痛い。


呼吸ができない。


眉間の辺りが熱くなってきて・・・


ぽたんと鼻血が落ちた。


それでも、負けない、俺は諦めない、絶対に降参はしない、立ち続ける。何回でも立ち続けて向かっていく。


喧嘩は諦めた方が負けだ!


立ち上がって殴り返してやる!


歯を食いしばって!


立ち上がって奴に殴りかかろうとした時・・・




ドガン!!


体中に

凄い衝撃が走った!!


すべてが

真っ白になって

倒れた



後ろから後頭部を殴られて






つづく

\苦い経験の後は甘いクッキーはいかがですか/

昭和レトログッズ
本物は高くてなかなか手が出ませんがミニサイズなら大丈夫
大人なら出来ます
ガチャガチャフルコンプ

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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