職場で強気な人が、コロナ感染から弱者になる!

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みなさん、こんにちは。

工場勤務、副工場長のワニオです。

みなさんの職場には、大したことしてないのに「俺は誰よりもできるんだぞ!」モード全開の人はいませんか?

みんなから反感かってるけど、強気すぎて相手にされてないのすら気付いてない人いませんか?

工場という閉鎖された空間には乱雑な人間模様があるのです。

私は、常々「今は強者かもしれないけど、人はいつ弱者になるかわからないから、人を責めてはいけないよ、人を責めてるとそうなった時に一斉に攻められるからね。だから人に優しくね!」
って言っても聞かなかった人のお話です。

今日の主人公は
絵に描いたように
強者から弱者へ
転げ落ちた工員です

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目次

コロナ前

話はコロナ前にさかのぼります。

私の1年先輩で入社も1年早いんです、今は49歳、勤続28年の大ベテランです。

入社当時は1年後輩の私をかわいがってくれっていたのですが、私が先輩を飛び越えて管理職になった時は、飲み屋に連れていかれて2時間ずっとお前が管理者なんて認めないと、絶対に俺のほうが上だからなと。
私は、あんなに苦痛な時間はなかったですね、2時間が4時間くらいに感じました。
そのあとも私が何かあるたびに、嫌味を言いに来てくださいました。

ある時には、若手と組んで2人での製品運搬作業に製品を曲げてしまい、それを全部後輩のせいにしてまして、後輩は私に、「あの人がやれって言ったからその通りにやっただけなんです、そうしたら曲がってしまって」
先輩は、
「お前曲げやがったな!どうすんだよ!おい!どうすんだよ!」
と急に僕に向かってキレ出して。

話はわかったから心配するなと、なだめて収まりましたが、先輩はそこらじゅうに後輩が曲げたと言いまわってました。

後輩は「あの人だけは許さない」と根に持つ様子でした。

そのような感じで、失敗があれば人のせいにして、自分はミスのないパーフェクトヒューマンだと思い込んでいたんですね。

誰かれ構わずバカにするような態度で。

しかし実際の所は考えることが誰よりも遅く、ボーっと突っ立っていることが多いし、クレーン操作は危ないので暗黙に先輩には使わせるなとお達しが出る始末。

かとおもえば、停止しているクレーンで吊った製品に走って突っ込んでいき鉄板に額をぶつけて、後ろにひっくり返って後頭部を強打して救急車騒動です。

要は救いようのない馬鹿。

でも人は見下している!

キャバクラ

この先輩は、女性に関しては全く免疫がなく(ていうか生理的に無理なタイプ)相手にしてくれるのがお店ということになります。

そうです、キャバクラです。独り者なので中途半端なお金は持ってます。なので毎週キャバクラ通いです。お気に入りは20代の子らしいですよ。

「いつでも面倒見てやるからな」

うん、早くそうなりたいけど、実家の親が具合悪いから、今はお店に来てね

「そうか!そりゃあ大変だな、若いのに親孝行で偉いな、ますます好きになるぜ」

お前!仕事できねーは、女に騙されるは、救いようのない馬鹿だな!

何回言わせるんだよ!

ステイホーム



そんな中、コロナウイルスが発生して日本全国が恐怖に包まれました。

今よりもその当時のウイルスはかかったら肺炎、入院、死、という程に恐怖の存在でした。

初めての緊急事態宣言など、世の中があり得ないほどに静まり返っていて、我々の会社も社長命令で不要不急の外出禁止という生活を余儀なくされました。

みんなが自粛生活を送ってる中、なんと先輩は、キャバクラ通いです。

しかも小池都知事がコロナウイルス夜の街感染には気をつけてくださいと。

その時はコロナの流行は夜の街にあると結論づいていた時です

もちろん私は、
「みんな自粛生活してるんだからダメだよ」

「夜の街感染がほとんどなんだから、今は止めよ」

後輩たちからも、

「僕たち、まだ子供も小さいんで感染したら大変なんで、自粛してください。お願いします」

先輩の答えは

「コロナなんてならねーよ」
「俺のキャバクラは常連しか来ないから安心なんだよ」
「うるせーな!かかったらお前らにうつしてやるからな」


週末キャバクラに行ったのがわかると我々は避けてましたが

「お前たち、俺をばい菌扱いしやがって、許さねえからな」


こいつどこまで勘違い野郎なんだよ。

そんなコロナ禍に、彼女の誕生日が訪れます(ホントの誕生日かよ)

同伴しながらザギンに買い物行ってからザギンでしーすーくうんだよ。

(銀座でプレゼント買ってから寿司食べに行く)

イメージ



それが祭日の水曜日で、その週の土曜日の出勤の日、私は出勤ではなかったのですが、出勤の人の話を聞くところによれば、先輩は、朝から更衣室の体温計をやたら測ったり、おでこに手を当ててたり、なんかおかしかったんですと。

案の定
コロナ感染!

キャバ嬢も

その日の夜に熱が一気に上がり救急車で、たらいまわしの末入院。

両親も亡くしていなく、独り者なので、自分で電話して呼んだらしい。

コロナ感染重症化1ヶ月の入院

コロナ入院中、会社では!

この頃コロナ感染者が出たら大変でした

  • 保健所連絡
  • 保健所の支持を待つ
  • 更衣室の除菌作業(業者発注)
  • 工場の除菌作業(工員で)
  • 客先に連絡(この頃のコロナ感染者はまだ少なく、会社自体風評被害を受けて、あの会社は危ないから行くなとのお達しがでる)
  • 全員PCR検査
    (1人18000円×20人)
  • PCR検査結果が出るまで各自隔離生活

結果が出るまでの1週間はカオスでした。

トラック運転手からは文句言われるは、家族からは避けられるは、家に年寄りのいる人はホテル生活をする人もいたり、奥さんに家に入るなと言われて会社で車を停めて車上生活したり、濃厚接触者の家族ということで奥さんたち子供達はパートも学校も休むことになったりと。

毎日の朝礼が大変でした、この生活に疲れ切ってて仕事どころではなくて、でも仕事をしなくてはいけなくて、
私は、とにかくみんなを励ますために頑張りました。

奇跡的にその他の感染なし。

みんなの心は

全部あいつだ
自分たちは自粛生活して頑張ってきたのに
遊んでたあいつのせいで
なんでこんな思いを!

今まで我慢してきたけど
もう許せない
絶対に許せない!

「ワニオさん、あいつクビですよね、社長命令も無視したんですから」

「ワニオさんのでクビにしてくださいよ、お願いしますよ、ムカついてしょうがないですよ」

私は、クビまでいかなくても、なんかしらの謝罪をさせなければ復帰は難しいと思い、社長に相談をして、管理者の言うことを聞いて謙虚に職務に打ち込みます、管理者が認められない場合は退職をします、という誓約書を書かせることで、みんなの批判を抑えようと考えました。

復帰からいじめへ

入院1ヶ月と自宅療養10日で会社に復帰です。

朝礼でみんなに謝罪をし、誓約書を書いたこと、これから謙虚に頑張る事を告げました。
かなりふてくされた態度です。

俺は入院して大変だったんだぞ、という気持ちが見え見えで、その間の工場のことなんか微塵も考えてないようす。

(みんなの怒りはコロナ感染ではなく、自粛をせずにキャバクラに行ってたこと)

ここから
みんなの
一斉攻撃が
はじまります

病み上がりでもありますし、もともとの遅さもありますが

「もっと動けよ!」 
「そんなのも持てないのかよ!」
「たばことか吸ってんじゃねーよ」(休み時間)
「よけーなことすんなよ」
「給料ばかり高くて何もできないじゃねーか」
「辞めちまえよ」

これ全部年下後輩の言葉です。

休憩時間も、昼休みもずっと1人です。

実際の所、私も少し反省はしてほしいと思ってましたが、たまに愚痴を聞いてフォローもしてました、そんなフォローも追いつかないほどの攻撃が先輩を襲います。

1ヶ月も過ぎたころの夕方、

泣きながら私の元へ来ました

「ワニオ!俺もう我慢できないぞ!コロナになって何が悪いんだよ!」

「いいのか!俺、辞めんぞ!ワニオ、俺辞めるからな!」

ここまで来てまだわかってなかったんだ!

みなさん、ごめんなさい!

辞めて結構
私は、あなた1人

いなくても
この工場を

まわしますよ
あなたが辞めても

何ひとつ
困りません

お疲れ様でした!

「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」

「ワニオ!」
「助けてください。」

悲しいかな、どんな時でも工員を守るのが管理職の仕事です。


わかりました
助けます

その後、部署移動となりましたが、炎が鎮火するまではかなりの時間がかかりました。

今ではみんなに馬鹿にされながらの工場生活を送っています。

おわり

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